タグ:株主優待

  • 2017/12/12配当・株主優待

    株主還元策といえば、配当、自社株買い、の2つです。ここに第3の株主還元策として、株主優待を挙げている企業は結構あります。IRページに堂々と書いてあるんですよ。典型的な文句としては、「多くの方に永く株主になっていただき、株主様に当社への理解を深めていただく為に株主優待を実施」といった感じです。クオカードをもらって何をどう会社への理解を深めれば良いのでしょうか、私にはわかりません。なかには直接的に、1部...

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  • 2017/11/22配当・株主優待

    「株主優待を貰うためだけ」にはずっとその会社の株を保有する必要はなく、権利日の1日だけ株式を取得して権利を得れば良い事になります。信用取引の空売りと現物買いの組み合わせ(クロス取引)で、株価の変動や配当の影響を受けず株主優待の権利だけを取得するのが株主優待クロス取引、俗称「優待タダ取り」です(厳密にはタダではない)。別に違法では無いのでこの行為自体には問題はありませんが、永く株主になってもらいたい...

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  • 2017/11/06配当・株主優待

    株主優待の存続性と廃止・改悪の可能性は、企業の業態や株主構成などの諸条件によってはっきりとした傾向があります。まず、「株主優待制度の問題点(税金編)」で述べたように、宣伝費と認められない優待は節税にならないので、高コストとなり負担の重さがそのまま廃止・改悪の理由となります。つまり自社製品でない、自社のサービスに関係の無い株主優待は廃止・改悪の可能性が高い。これは比較的よく知られています。また自社サ...

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  • 2017/10/31配当・株主優待

    フリマアプリ「メルカリ」で規約が変更されて「株主優待券」の出品販売が禁止になったようです。現金、金券類、カード類以下の商品類と、金銭と同等に扱われるもの全般の販売を禁止します。■主な違反商品・現行流通している国内外の貨幣、通貨、仮想通貨・チャージ済みのプリペイドカード類・(Suica、楽天Edy、nanaco、WAONなど)・オンラインギフト券 (iTunesカード、Amazonギフト券など)・商品券、ギフト券、株主優待券・クレジッ...

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  • 2017/10/29配当・株主優待

    究極の大株主であるGPIFの得る優待利回りの続きです。株主平等原則に反する株主優待制度は外国人投資家や国内機関投資家にとってメリットが無いので、基本的に良くは思われていません。しかし、株主優待に一番厳しい目を向けているのは、実はこれらの大株主ではありません。それはある意味最強の権力機関とも言える、国税庁です。人格化して考えると一番怖い人とも言えます。国税庁が株主優待に目を光らせているのは、あまり企業が...

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株主優待は株主還元策なのか?

株主還元策といえば、配当、自社株買い、の2つです。

ここに第3の株主還元策として、株主優待を挙げている企業は結構あります。

IRページに堂々と書いてあるんですよ。

典型的な文句としては、「多くの方に永く株主になっていただき、株主様に当社への理解を深めていただく為に株主優待を実施」といった感じです。

クオカードをもらって何をどう会社への理解を深めれば良いのでしょうか、私にはわかりません。

なかには直接的に、1部上場の株主数を維持する為に株主優待を実施しています、と書いてある会社まであります。それ株主還元じゃないだろと。

株主還元というのは、会社の経営に無関心な最低単元株主にエサをまくことじゃないんですよ。そういう会社の志の低さはIRページの書き方にもあらわれます。銘柄選びの参考にすると良いでしょう。


株主優待を配当と同等の株主還元として扱うことは、会社法(株主平等原則など)や会計、税制の観点から適切ではありません。株主優待はあくまでオマケ程度だから許されるのです。

株主優待の情報を株主還元策のページに書くことがすでに間違っているのです。


株主優待を実施して成功したと言われる、株主優待の元祖的なカゴメ(2811)のIRページには何と書いてあるでしょうか。

当社は、年2回、新商品や注力商品等の詰め合せを『株主優待』として全国同日に贈呈しております。本制度は2001年9月からスタートいたしました。この株主優待贈呈については、株主還元と一線を画し、 株主のみなさまには、様々な旬の情報と共にお届けする当社商品を通じて、KAGOMEを知っていただくことを主旨としております。また、毎回実施しているアンケートにて株主のみなさまのお声をお聞かせいただき、企業活動に活かしております。

株主優待(カゴメ)


「この株主優待贈呈については、株主還元と一線を画し、 株主のみなさまには、様々な旬の情報と共にお届けする当社商品を通じて、KAGOMEを知っていただくことを主旨としております。」とはっきり書いてあります。

そのとおり株主優待は株主還元とはっきり一線を画すべきです。優待利回りという用語は、配当と優待を同列の株主還元と解釈した用語だと思われますが、あまり好ましくない用語です。日本の株式投資の環境を今後良くしていくためにも、これは断ち切るべき悪習でしょう。

株主優待の元祖的な存在であるカゴメ(2811)には優待に関するポリシーが見られます。

長期計画的な自社製品の優待の実施によってカゴメ株主は20万人以上いますし、この株主に定期的にアンケートを取って経営に生かしています。

調査によるとカゴメのファン株主は一般消費者より10倍カゴメ製品を購入するらしく、直接的な購買力のみならずカゴメ製品をよく知るこのような株主はカゴメの広告塔になってくれるでしょう。

おそらく、2001年にカゴメの優待を始めた立場の人は、現在の株主優待を取り巻く異常な状況を苦々しく思っているでしょう。カゴメの株主優待の成功を見て、精神を理解せずに形だけ真似る企業が増えすぎたのです。

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「株主優待クロス取引問題」の対策として長期株主を優遇するのは妥当か?有効性は?

「株主優待を貰うためだけ」にはずっとその会社の株を保有する必要はなく、権利日の1日だけ株式を取得して権利を得れば良い事になります。

信用取引の空売りと現物買いの組み合わせ(クロス取引)で、株価の変動や配当の影響を受けず株主優待の権利だけを取得するのが株主優待クロス取引、俗称「優待タダ取り」です(厳密にはタダではない)。

別に違法では無いのでこの行為自体には問題はありませんが、永く株主になってもらいたい会社側としては、迷惑な動きと言えます。

優待クロス取引で取得された議決権と優待権利のうち、議決権はまず行使されません。よって株主総会に下手に関心を持って欲しくない経営陣にとってはこの動きはむしろ歓迎と言えますが、まともな会社ならば望ましくない事でしょう。


そこでこの優待クロス取引の対策として、長期株主を優遇する優待制度に改正するという動きが広がっています。この流れで長期株主を優遇する会社が多数派になれば、株主優待のタダ取りは成り立たなくなるでしょう。

具体的な例を挙げると、日本取引所グループ(8697)の株主優待です。あまり知られていませんが東京証券取引所と大阪証券取引所などが統合した日本取引所グループ(以下JPX)は上場していて、株主優待を実施しています。

そのJPXが最近株主優待の変更を発表していて、2018年3月期の株主優待から変えるというのです。今までは継続保有年数に関わらずQUOカード3000円だったのが、以後は1年未満で1000円、2年未満、3年未満、3年以上と差をつけるという事です。

外部リンク:JPX株主・投資家情報(IR)株主優待

これだと優待タダ取りの1日株主にとっては優待額が3分の一になったのと同じなので、旨みが減少します。手間に見合わないと思えばタダ取りを断念する人も出てくるでしょう。

よって株主優待の長期株主を優遇する流れは、株主優待クロス取引問題の対策としてはある程度有効でしょう。東京証券取引市場の元締めであるJPXが実施する事なので、おそらくこれにならう企業が多くなるのではないでしょうか?


ただし、長期株主のみを過剰に優遇する事については疑問があります。何度も出てくる株主平等の原則です。

企業から見れば忌々しい1日株主ですが、株主平等原則にてらせば1日株主も10年株主も100株の権利は同じです。この権利に差をつける事は許されません。

株主優待は株主の権利ではなく、あくまで会社から株主への社会通念上許される程度の贈り物であるという建前です。だから差をつけても株主平等原則には反しないという理屈です。

つまり「優待権利」とは俗称であって本当は株主の権利ではありません。

こんな屁理屈を弄する(素晴らしい理論だとは思わいでしょう?)ぐらいなら、株主優待などやめてしまえと私などは思うのですが、長期株主を優遇する事が優待クロス対策に有効ならやむを得ないのかもしれません。それがJPXの判断なのでしょう。


問題の根は株主優待に換金性の高いクオカードなどの金券類を採用している事にあります。優待クロス取引の動機はてっとり早い金儲けですから、換金性が低く消化に手間のかかる優待に変えてしまえば良いのです。まともな株主なら別に文句は無いでしょう。

JPXならば株主限定の東証見学イベントの参加権とか、地方の株主には関連書籍の送付などはどうでしょうか?2015年に「コーポレートガバナンス・コード」を策定したばかりのJPXには上場企業のありかたについて、率先して全ての上場企業に範を示す義務があるでしょう。


外部サイト:コーポレート・ガバナンス(JPX)
外部参考記事:「コーポレートガバナンス・コードとは何か」(日経ビジネス)

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株主優待の存続性と改悪・廃止の可能性

株主優待の存続性と廃止・改悪の可能性は、企業の業態や株主構成などの諸条件によってはっきりとした傾向があります。

まず、「株主優待制度の問題点(税金編)」で述べたように、宣伝費と認められない優待は節税にならないので、高コストとなり負担の重さがそのまま廃止・改悪の理由となります。

つまり自社製品でない、自社のサービスに関係の無い株主優待は廃止・改悪の可能性が高い。これは比較的よく知られています。

また自社サービスの優待の中でも、例えば鉄道会社の優待はコスト負担が軽いです。乗客を乗せず空気を輸送するぐらいだったら、例えタダ乗りの優待客であっても乗せた方がマシだからです。優待で電車に乗った人でも売店でコーヒーを買ったり、系列のホテルに泊まったりして何かとグループにお金を落としてくれます。

遊園地、劇場、野球場などの装置産業の優待も、ガラガラよりは優待客を入れた方がマシでしょう。ハコを営業する経費は固定なので、頻繁に満席になるような人気の場所でなければ優待券をバラ撒いてもあまり負担になりません。これもやはり優待客がお金を落としてくれます。

最悪なのは飲食店の優待券です。飲食店は飲み食いする所なので、優待券を使って無料で食事する客はいっさいお金を落としていきません。優待マニアには現金払いをいかに少なくするか考えるのが趣味の客もいるぐらいです。もちろん優待券が無ければ来店しません。

株主ならば1000円の優待券のコストを回収するのに、いったいいくらの食事客を回転させないといけないのか、計算してみると面白いでしょう。しかもコストのマイナスを回収してもマイナスが無くなっただけで何のプラスにもなっていません。純粋に負担です。

食事券ほどではありませんが、ドラッグストアやスーパーマーケットなどのハレの場所でない所の商品券にも同じ事が言えます。

自社製品や自社サービスでない、業務に関係ない優待の代表的なものは、クオカード、カタログギフト、図書カード、お米券などの金券類や、お米や地域特産品の現物などがあります。

これらは広告宣伝費ではなく株主への贈答品として接待費で処理され、節税効果が無くコストが重いものです。一番改悪・廃止されやすい優待です。

また株主優待は海外へは発送されないし、大株主にとっては不公平感があるので、東証で一番取引の多いお客様である外国人株主には評判が悪いです。外国人株主の多い銘柄は優待の改悪・廃止リスクが高くなります。

あとは市場昇格条件についてです。東証2部や新興市場から東証1部への昇格を目指す場合は、時価総額を大きくして株主の数を増やす必要があります。

その為分かりやすいエサとして、株主優待を新設する企業があります。1部へ昇格したとたん、用済みと言わんばかりに分かりやすく優待を改悪・廃止する企業があるのは当然でしょう。


まとめると、

株主優待の存続性が高いのは、優待品として自社製品や自社サービスを広告宣伝費として処理し低コストで提供している企業です。株主優待を株主還元策と見なさず、純粋に広告宣伝の手段として明言している企業ならなお良い。コストが固定の舞台装置産業もまた改悪の可能性が低いです。

株主優待の廃止・改悪の可能性が高いのは、

1 飲食券優待、商品券優待、業務に関係ないクオカード、カタログギフト、図書カード、お米券などや、業務に関係ないお米や地域特産品の現物などの優待を実施している企業。

2 外国人株主が多い企業。

3 優待を新設して1部昇格を果たした企業。

などです。

なお、会社の業績が悪化すれば当然優待の改悪・廃止リスクが高まりますが、逆に業績が好調でも油断してはいけません。なぜならば、「公平な株主還元」を理由に増配と引き換えに株主優待を廃止するケースがあるからです。なんだか笑ってしまいますが、これが株主優待の世界です。

最後に、直近に株主優待を廃止した企業のリストをあげておきます。株主優待実施企業のカタログ資料はありますが、優待を廃止した企業のリストは販売していませんし貴重な物です。

・キャリアデザインセンター(2410) お米
・ブロードバンドタワー(3776) セール招待券・クーポン券
・プロトコーポレーション(4298) カタログギフト
・インテリジェントウェイブ(4847) ウィルス対策ソフト
・オーナンバ(5816) クオカード
・日東工器(6151) 図書カード
・日置電機(6866) 特産品
・三菱UFJ(8306) オリジナルグッズ
・ポケットカード(8519) クオカード
・エーアイテイ(9381) カタログギフト
・大日本コンサルタント(9797) カタログギフト
・ケーユーホールディングス(9856) クオカード

株主優待ハンドブック 2017-2018年版 (日経ムック)




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メルカリで株主優待券の出品販売が禁止に

フリマアプリ「メルカリ」で規約が変更されて「株主優待券」の出品販売が禁止になったようです。


現金、金券類、カード類

以下の商品類と、金銭と同等に扱われるもの全般の販売を禁止します。
■主な違反商品

・現行流通している国内外の貨幣、通貨、仮想通貨
・チャージ済みのプリペイドカード類
・(Suica、楽天Edy、nanaco、WAONなど)
・オンラインギフト券 (iTunesカード、Amazonギフト券など)
・商品券、ギフト券、株主優待券
・クレジットカード、キャッシュカード
・債券、小切手、収入印紙、登記印紙
・宝くじ、勝馬投票券
・図書カード、テレホンカード、QUOカード
※キャラクター・芸能人・キャンペーン当選商品など、コレクション目的とみなされるものは出品が可能です

その他、金銭と同じ意味を持つもの

メルカリガイド 禁止されている出品物


「現金、金券類、カード類」の中に「株主優待券」が追加されています。

メルカリは出品者の登録時に身分証明書が必要ないのが特徴で、気軽さで爆発的に利用者が増えてきましたが、当然問題が出てきます。

メルカリは10月12日、フリマアプリ「メルカリ」において、これまでの売上金の振込申請時に加えて、新たに初回の出品時に住所・氏名・生年月日の登録を必須化すると発表した。2017年内に導入予定で、メルカリにおける違法・規約違反行為への抑止力強化の一環として実施する。

メルカリ、出品時の本人確認を必須に--売上高の引き出し停止も


どうも10月から一斉に規制強化に乗り出しているようです。

IPO(新規上場)が噂されているのでそれに合わせた動きだと思われます。上場するとなると社会的責任が出てきますからね。

現金同等物の出品にどんどん厳しくなっているのは、メルカリを利用したクレジットカード枠の現金化、マネーロンダリングや生活保護の不正受給などの違法行為が絶えないからです。

2017年の4月にはなんと「一万円札」が出品されている事がユーザーの通報で発覚、ここから現金、金券類、カード類の出品禁止、項目追加、削除ラッシュが始まりました。

メルカリに「福沢諭吉紙幣」が出品された理由 5万円の現金に5万9500円の値がつく怪現象(東洋経済オンライン)

その後現金の代わりとしてチャージ済みのSuicaが出品されるようになって物議をかもしたり、いたちごっこの状態が続いているようです。この調子だとこの禁止リストはどんどん長くなるでしょう。

なお、現金や金券類の出品が即アウトかと言うとそうでもなく、

「キャラクター・芸能人・キャンペーン当選商品など、コレクション目的とみなされるものは出品が可能です」とあるので、例えばお金でも現行貨幣で無ければ可かもしれないし、規約を見る限り株主優待券でもコレクション性のあるキャラクター物とかならギリギリセーフかもしれません。


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株主優待制度の問題点(税金編)

究極の大株主であるGPIFの得る優待利回りの続きです。

株主平等原則に反する株主優待制度は外国人投資家や国内機関投資家にとってメリットが無いので、基本的に良くは思われていません。しかし、株主優待に一番厳しい目を向けているのは、実はこれらの大株主ではありません。

それはある意味最強の権力機関とも言える、国税庁です。人格化して考えると一番怖い人とも言えます。


国税庁が株主優待に目を光らせているのは、あまり企業が配当の代わりとしての株主優待制度を乱用すると、結果として税収が減るからです。

配当金は、企業活動を通じて得たお金から法人税その他の税金を払ったあとの利益から出します。

株主優待は、税金を払う前から出します……あれ、じゃあ配当をやめてその分を優待に回せば配当を出すよりより多く株主還元できるんじゃない?と考える企業もあるかもしれません。

例えば売上が100で費用が50、利益50に税金が40%とすると税金20で税引き後に残った利益は30。配当性向100%だと配当金は30。

配当をやめて株主優待を50出すとしたら、売上100で費用50に株主優待50で残った利益はゼロ。税金もゼロ。

素晴らしい!配当金だと30しか出せないけど、株主優待だと50出せる。もうみんな配当を出すのをやめて株主優待に切り替えようぜ!


……わかりやすくする為にわざと馬鹿馬鹿しい例にしましたが、もちろん国税庁というか国家がこんな事を許すはずはありません。税金がゼロになっているんですから。

実際は株主優待が全て経費(損金)として認められる訳ではありません。「損金不算入」と言いますが、むしろ損金として認められない場合の方が多い。

株主優待は項目としては「交際費」で処理される場合が多いようです。上場企業のような大企業で交際費だと損益不算入になり損金として認められないので、節税効果はありません。自社製品などで「広告宣伝費」と認められれば節税効果はあります。新商品を宣伝の意味で優待にするとかね。ちなみにクオカード優待は「交際費」で節税効果は無く高コストです。株主を接待してる訳ですね。

株主優待が損金不算入となると、どうなるかというと、費用が増えて節税効果が無い訳ですから、利益が減る。配当性向が同じだとするとその分配当も減ります。クオカードなどの金券優待というのは、大株主のフトコロからお金を抜いているのと同じです。

究極の大株主は国民の財産である年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)ですから、現物買いと信用売りを組み合わせて金券優待のみを取得するクロス取引は、この点で道義的な問題があるかもしれません、と前回の記事の話につながるわけです。

金券優待は株主を接待している訳ですから、あまり過大になると特定株主への利益供与になるかもしれません。長期保有の株主のみをあまり優遇するのも株主平等原則に反しています。あくまでお中元とかお歳暮とか、社会通念上妥当なレベルにとどまっている場合のみ認められるものです。

ところで、外食産業の食事券は交際費なのか広告宣伝費なのか、以前、優待を実施している安楽亭(7562)が広告宣伝費として計上していた所、国税の指摘を受け申告漏れ3億円となった「事件」がありました。

株主優待券に係る国税不服審判所長の裁決書受領について(安楽亭)

この件の影響か、食事券優待も交際費扱いが妥当なようです。広告宣伝費と認めてもらいたいなら、そのような優待内容にしないといけませんね。

食事券優待が経費にならないなら、そのような高コストの優待はいずれ縮小されるでしょう。まともな企業なら配当を出した方がより株主還元になるからです。

つまり、それでも高コストな優待を出している企業は、配当もまともに出せない企業なのでしょう。
問題の安楽亭(7562)は、現在も無配で復配できていないようです。あっ(察し)。

以上、株主優待制度の問題点(税金編)でした。


関連記事:株主優待は非課税?いえいえ、れっきとした課税対象です。

株主優待ハンドブック 2017-2018年版 (日経ムック)



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