カテゴリ:配当・株主優待

  • 2017/11/06配当・株主優待

    株主優待の存続性と廃止・改悪の可能性は、企業の業態や株主構成などの諸条件によってはっきりとした傾向があります。まず、「株主優待制度の問題点(税金編)」で述べたように、宣伝費と認められない優待は節税にならないので、高コストとなり負担の重さがそのまま廃止・改悪の理由となります。つまり自社製品でない、自社のサービスに関係の無い株主優待は廃止・改悪の可能性が高い。これは比較的よく知られています。また自社サ...

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  • 2017/11/05配当・株主優待

    東電HD(9501)、関西電力(9503)、中部電力(9502)、東北電力(9506)、北海道電力(9509)、北陸電力(9505)、中国電力(9504)、四国電力(9507)、九州電力(9508)、沖縄電力(9511)の電力10社は配当金生活に向くでしょうか?無配が続く東電HD(9501)を除き、原発の再稼働を始めた電力各社の財務は回復しつつあり復配や増配を果たした電力会社については配当金狙いの投資を検討する段階に入ってきました。ここでは電力株の性質について考え...

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  • 2017/11/04配当・株主優待

    武田薬品工業(4502)、アステラス製薬(4503)、大塚ホールディングス(4578)、第一三共(4568)、エーザイ(4523)、塩野義製薬(4507)などの薬品株は配当金生活に向くでしょうか?薬品株はディフェンシブ銘柄の一角であり景気動向に左右されにくい業種なので、長期的に配当金を受け取るには向いている要素はあります。ただし薬品株という業種独自の事情もあり、配当金生活に向いていない要素もあります。これによって一般的なイメージより...

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株主優待の存続性と改悪・廃止の可能性

株主優待の存続性と廃止・改悪の可能性は、企業の業態や株主構成などの諸条件によってはっきりとした傾向があります。

まず、「株主優待制度の問題点(税金編)」で述べたように、宣伝費と認められない優待は節税にならないので、高コストとなり負担の重さがそのまま廃止・改悪の理由となります。

つまり自社製品でない、自社のサービスに関係の無い株主優待は廃止・改悪の可能性が高い。これは比較的よく知られています。

また自社サービスの優待であっても、例えば鉄道会社の優待はコスト負担が軽いです。乗客を乗せず空気を輸送するぐらいだったら、例え優待客であっても乗せた方がマシだからです。優待で電車に乗った人でも売店でコーヒーを買ったり、系列のホテルに泊まったりして何かとグループにお金を落としてくれます。

遊園地、劇場、野球場などの装置産業の優待も、ガラガラよりは優待客を入れた方がマシでしょう。ハコを営業する経費は固定なので、頻繁に満席になるような人気の場所でなければ優待券をバラ撒いてもあまり負担になりません。これもやはり優待客がお金を落としてくれます。

最悪なのは飲食店の優待券です。飲食店は飲み食いする所なので、優待券を使って無料で食事する客はいっさいお金を落としていきません。優待マニアには現金払いをいかに少なくするか考えるのが趣味の客もいるぐらいです。もちろん優待券が無ければ来店しません。

株主ならば1000円の優待券のコストを回収するのに、いったいいくらの食事客を回転させないといけないのか、計算してみると面白いでしょう。しかもコストのマイナスを回収してもマイナスが無くなっただけで何のプラスにもなっていません。純粋に負担です。

食事券ほどではありませんが、ドラッグストアやスーパーマーケットなどのハレの場所でない所の商品券にも同じ事が言えます。

自社製品や自社サービスでない、業務に関係ない優待の代表的なものは、クオカード、カタログギフト、図書カード、お米券などの金券類や、お米や地域特産品の現物などがあります。

これらは広告宣伝費ではなく株主への贈答品として接待費で処理され、節税効果が無くコストが重いものです。一番改悪・廃止されやすい優待です。

また株主優待は海外へは発送されないし、大株主にとっては不公平感があるので、東証で一番取引の多いお客様である外国人株主には評判が悪いです。外国人株主の多い銘柄は優待の改悪・廃止リスクが高いです。

あとは市場昇格条件についてです。東証2部や新興市場から東証1部への昇格を目指す場合は、時価総額を大きくして株主の数を増やす必要があります。

その為分かりやすいエサとして、株主優待を新設する企業があります。1部へ昇格したとたん、用済みと言わんばかりに分かりやすく優待を改悪・廃止する企業があるのは当然でしょう。


まとめると、

株主優待の存続性が高いのは、優待品として自社製品や自社サービスを広告宣伝費として処理し低コストで提供している企業です。株主優待を株主還元策と見なさず、純粋に広告宣伝の手段として明言している企業ならなお良い。コストが固定の舞台装置産業もまた改悪の可能性が低いです。

株主優待の廃止・改悪の可能性が高いのは、

1 飲食券優待、商品券優待、業務に関係ないクオカード、カタログギフト、図書カード、お米券などや、業務に関係ないお米や地域特産品の現物などの優待を実施している企業。

2 外国人株主が多い企業。

3 優待を新設して1部昇格を果たした企業。

などです。

なお、会社の業績が悪化すれば当然優待の改悪・廃止リスクが高まりますが、逆に業績が好調でも油断してはいけません。なぜならば、「公平な株主還元」を理由に増配と引き換えに株主優待を廃止するケースがあるからです。なんだか笑ってしまいますが、これが株主優待の世界です。

最後に、直近に株主優待を廃止した企業のリストをあげておきます。株主優待実施企業のカタログ資料はありますが、優待を廃止した企業のリストは販売していませんし貴重な物です。

・キャリアデザインセンター(2410) お米
・ブロードバンドタワー(3776) セール招待券・クーポン券
・プロトコーポレーション(4298) カタログギフト
・インテリジェントウェイブ(4847) ウィルス対策ソフト
・オーナンバ(5816) クオカード
・日東工器(6151) 図書カード
・日置電機(6866) 特産品
・三菱UFJ(8306) オリジナルグッズ
・ポケットカード(8519) クオカード
・エーアイテイ(9381) カタログギフト
・大日本コンサルタント(9797) カタログギフト
・ケーユーホールディングス(9856) クオカード

株主優待ハンドブック 2017-2018年版 (日経ムック)




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電力株は配当金生活に向くか?

東電HD(9501)、関西電力(9503)、中部電力(9502)、東北電力(9506)、北海道電力(9509)、北陸電力(9505)、中国電力(9504)、四国電力(9507)、九州電力(9508)、沖縄電力(9511)の電力10社は配当金生活に向くでしょうか?

無配が続く東電HD(9501)を除き、原発の再稼働を始めた電力各社の財務は回復しつつあり復配や増配を果たした電力会社については配当金狙いの投資を検討する段階に入ってきました。

ここでは電力株の性質について考えます。

電力やガスなどの公益企業は景気動向の影響を受けにくい、いわゆるディフェンシブ銘柄に属します。電力やガスといったインフラは水のように景気に関係無く常に必要なものです。

ただし、ディフェンシブ銘柄とは生活必需品を扱う為に景気の影響を受けにくい防御的銘柄、というただそれだけの意味です。決して安全な株という意味ではありません。

インフラ株は常に設備投資が必要で、電力の場合は燃料を買う必要があるので常に有利子負債が多く、その為金利動向に影響を受ける金利敏感株でもあります。

お金が必要という事は増資リスク(増資があると普通は一株あたりの価値は下がる)もあるわけで、実際に東電は2010年の秋に大規模な増資を行っています。ここで嫌になって株を手放した人は、全くの偶然ですが翌2011年の東日本大震災の壊滅的な株価下落から逃れる事ができました。

原発事故による株価下落とその後の値動きについては前例が無いわけではなく、1979年にアメリカで起きたスリーマイル島原発事故と関連会社の値動きの例があります。事故の規模も時代背景も違いますが、その時の教訓は問題を起こした公益株の買いは儲かるというものです。

原発事故の以前から、電力株にはギャンブル性があるという認識があった人にとっては、配当金生活には向きにくい業種とも言えます。ギャンブル性を下げるにはなるべく安い株価で買うしかなく、それには当局の規制が緩んで原発の再稼働や電気料金の値上げが認められて復配や増配が始まった時期が良いでしょう。

また電力10社と言っても、各社それぞれ地理的要因も政治的要因もバラバラで、原発事故以後はまったく違う値動きしています。電力株共通の性質を頭に入れた上で、個別に投資に値する状況か精査していく必要があります。

例えば沖縄電力(9511)は電力10社のうちで唯一原発が無い電力会社で、他の電力会社とは全く違う値動きをしています。沖縄独自の事情の研究も必要でしょう。

北海道電力(9509)も北海道独自の地理的政治的事情を考慮する必要があります。

配当性向も各社バラバラです。

最終的にはやはり配当の原資になる財務基盤が安定しているかどうかです。ある意味、天変地異が起きても潰れない電力会社は配当金生活には向いてなくても孫子の代までの永久保有には向いているかもしれません。安く買えるなら検討の余地はあります。

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薬品株(武田薬品工業、アステラス製薬、大塚ホールディングス、第一三共、エーザイ、塩野義製薬など)は配当金生活に向くか?

武田薬品工業(4502)、アステラス製薬(4503)、大塚ホールディングス(4578)、第一三共(4568)、エーザイ(4523)、塩野義製薬(4507)などの薬品株は配当金生活に向くでしょうか?

薬品株はディフェンシブ銘柄の一角であり景気動向に左右されにくい業種なので、長期的に配当金を受け取るには向いている要素はあります。

ただし薬品株という業種独自の事情もあり、配当金生活に向いていない要素もあります。これによって一般的なイメージよりはあまり向いていないと言えるかもしれません。

薬品株は新薬の開発の為に常に規模の拡大を強いられていて、同業他社の買収を繰り返す宿命を負っています。

そして規模という点では国内製薬会社は欧米企業に劣り、一位の武田薬品工業(4502)でも世界から見ると10指にも入っていません。

世界シェアでは米国が3割強、欧州が1割5分、日本は1割未満という所です。

製薬業界はまだまだ統合が進んでいないので、今後も大型買収が繰り返されるでしょう。つまり、現在いくら利益剰余金を貯めこんでいてもそれは将来の買収資金であり、配当の基盤になる財務状態は悪化する可能性があるという事です。

現に武田薬品工業(4502)はひと昔前は鉄壁の財務状態を誇っていましたが、近年は大型買収を繰り返し配当性向が100%を超えるタコ足状態が続いていて固い銘柄とは言えなくなっています。

一方で医薬品は基本的に高収益(薬品は原材料費が非常に安く薬価は高めに決められている)なので、主力新薬の特許が切れるまでは収益は約束されています。新薬の開発に成功しさえすれば未来は明るいので、各社不足しがちな開発資源をがガンや精神疾患などの有望な分野に集中させています。

なので製薬は当たれば大きく特許が切れるまでは長期的に安定した収益が見込める業種と言えます。

薬品は景気動向に関係なく必要な生活必需品なので、分類としては防衛的銘柄と言え配当性向も高い傾向があるので配当金狙いの投資としては推奨されがちですが、その実は買収を繰り返す事によって配当の原資となる利益剰余金が蓄積されにくく、当たれば大きいので、どちらかと言うとギャンブル的な業種と言えます。

また薬価が高いと言いましたが、米国のトランプ大統領はここに文句をつけているので、いつまでも高収益体質を維持できるとも限りません。薬価が高いのは訴訟リスクに備えるため許されているという側面もあるので、それほど美味しいだけの話でもありません。海外市場の比率が高まると為替の影響も気になる所です。

薬品株は一般的なイメージと実情が乖離した業種です。業界3位の大塚ホールディングス(4578)などは食品株の顔もあるのでさらに複雑ですね。総合的には、薬品株は配当金生活向きとは言えず、かなり突っ込んだ企業分析が必要な難しい業種になっています。

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