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みんクレ(みんなのクレジット)に証券取引等監視委員会が処分勧告した「事件」とソーシャルレンディングの心得

事件の概要

  1. ソーシャルレンディング会社のみんクレ(みんなのクレジット)が証券取引等監視委員会から処分勧告されました。

    株式会社みんなのクレジットに対する検査結果に基づく勧告について (証券取引等監視委員会)

    色々と書いてありますが特に悪質なのは、

    ・担保の価値が低かったり、そもそも担保設定してないものがあるにも関わらず、担保が確保されているかのような誤解を与える表示を行った上で、ファンドの勧誘を行っていた。

    ・ファンドからの借り入れ資金の返済に、不動産事業等による収益から返済する旨をウェブサイトに記載しているのに、他の償還期限が到来していないファンドの資金を流用していた。

    ・キャッシュバックキャンペーンの原資を検証したところ、ファンド出資金を流用していた。

    ・代表がファンド出資金を自分の預金口座に入金させたり自分の借金の返済に流用していた。

    ・グループ会社の債務超過を解消するための増資にファンド出資金を流用していた。

    ソーシャルレンディングの仕組み上、みんクレ側にも言い分はあるようで、反論(証券取引等監視委員会の勧告について)がホームページに掲載されています。

    細かい所では争点があるのかもしれませんが、ここまで悪意が明らかな以上、あまり大した意味は無いでしょう。
    信用的な意味でも完全にアウト。

    悪質さから本記事ではこの件を「事件」としました。

そもそもソーシャルレンディングって?

  1. ソーシャルレンディング(Peer-to-peer lending、Social Lending)とは『ネット上でお金を借りたい人、企業』(ボロワー)と『ネット上でお金を貸したい人、企業』(レンダー)を様々な方法で結びつける融資仲介サービスである。

    ソーシャルレンディング(Wikipedia)


    比較的新しい金融サービスで、SBIのような大手も参入しているジャンルですが、個人間の貸し借りは上手く行かずどこも撤退に追い込まれています。現在は企業への融資が主流になっています。

ソーシャルレンディングの構造的な問題点

  1. 日本では出資ではない融資を行う場合、貸金業法2条1項により、金銭の貸借の媒介で業として行うものに該当し、貸金業としての登録が必要となる。また、不特定多数からの出資を集めて融資や出資の仲介を行うことから、匿名組合出資契約を募集するための第2種金融商品取引業の登録も必要になる。

    ソーシャルレンディング(Wikipedia)


    貸金業の登録はともかく、匿名組合という仕組みが必要になります。

    ・匿名組合とは

    日本国内においては悪質な勧誘や詐欺において法律逃れのために匿名組合での形式で勧誘される事例が見受けられるので注意が必要である。

    匿名組合(Wikipedia)



    匿名組合という仕組み自体にはもちろんのこと違法性はないのですが、悪意を持って利用される仕組みになる事もあります。

    カッコイイ言い方をするとポンジ・スキームです。
    はい、ポンジスキーム言いたかっただけです。


    ソーシャルレンディングにはこのような構造的な問題があります。

    これまで行政処分を受けた会社はいくつかありましたが、さすがに今回のみんクレ事件のような悪質な事例は始めてで、今までの事例とは次元の違う問題です。

時間の問題だった?

  1. ソーシャルレンディングの構造上の問題がある以上、悪意を持った悪徳事業者がこのような事件を起こす事は完全には防げません。

    今まで決定的な事件が起こっていなかったとはいえ、業者がどんどん増えてきたので時間の問題だったと言えるかもしれません。

    事件が起こった事により、今後は規制が強化されて制度が整ってくるのではないでしょうか?

ソーシャルレンディングを利用する上での心得

  1. 投資のリスク管理の超基本は分散投資ですが、ソーシャルレンディングの場合は意味が違ってきます。

    案件を分散するだけでなく、業者を分散する必要があり、しかも業者の信用は十分調査した上で、かつ絶対の信頼は置かない事が必要になってきます。

    業者を信頼するしない以前に、仕組みが無いのだから当然です。
    残念ですが真面目な業者も悪徳業者も仕組み上はあくまで同列に考える必要があります。

    事が起こったあとに、あんまり分かったような事は言いたくないのですが、いくら怪しい業者でも事が起こる前にあんまり憶測でモノを言うと逆に訴えられるリスクがありますからね(笑)
    正式に発覚してから驚くのは何も知らない哀れな情報弱者です。

    インデックス投資等における分散投資とソーシャルレンディングの分散投資は意味あいが全く違う事を理解して下さい。
    この文章の意味が理解できない、解説が必要という人は最初から利用しない事です。

仕組みとしては面白い。それに怪しい話には不思議な魅力がある。

  1. ここまで書いておいてなんですが、私自身はソーシャルレンディングという仕組みを大変愛好しています。
    知的好奇心を満たすジャンルなんですよね。

    旧来の単なる金貸しにもなりますし、先進的な金融にも成り得ます。

    ただソーシャルレンディングは今のままだと投資としては割に合わないのは確かです。
    フィンテックの皮をかぶった泥臭い金貸し業が多いです。
    目に見えないリスクが多過ぎますし、そういったもろもろのリスクを考えると利回りは低いです。

    ソーシャルレンディングを主力とする投資家は投資家というジャンルの中では最底辺の弱者と言えます。
    他に有利な投資がいくらでもある訳ですから、これは反論できないでしょう。

    しかしこういう正論は言ってもムダでしょう。
    酒やタバコは身体に悪いからやめよ、と言ってもつまんない奴だな、と思われるだけです。
    私もそういう当たり前の事を言う人に魅力は感じません。

    このジャンルを主力に効率的に利益を上げようとすると、現場では必然的にいかに他者を出し抜くか、という生存競争になってきます。
    カモったりカモられたり、そういうのが好きな人は自己責任の名のもとにどうぞ。

    私も割と好きな方ですが、まあそれよりは道楽ですね。儲けるだけなら他をあたった方が効率はいいです。カモるつもりがカモられるのは情けないです。


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保険の起源はギャンブル

保険というものはとても面白いものです。

私は保険のたぐいは必要最小限しか入っていないのですが、これは保険の本質は経費のかかるリスクヘッジ(不確実性の低減)であり、過剰な安心感を買ったり大儲けを狙うものではない事を意識しているからです。

しかし本来退屈なリスクヘッジであるはずの保険がなぜ面白いかというと、もともと保険の起源はギャンブル、つまりスリリングな勝負ごとであったからですね。

投資は大嫌いだけどギャンブルは大好きだという人が多い日本人が、保険大好きなのはここに理由があると思っています。つまり保険の本質を理解していないんですね。
いや、面白さを理解してるのかな。


保険のルーツのひとつは中世の海上輸送、つまり昔の船乗りの活動にあります。

危険な航海に出る船が無事に帰ってくるかどうか、無事に帰ってくるほうに賭ける人と、嵐にあったり海賊に襲われたりするほうに賭ける人がいればギャンブルが成立します。

この場合、いくら航海が危険な時代でも無事に帰ってくる可能性のほうがいくらかは高いでしょうから、オッズは無事に帰ってくるほうに賭ける方が低くなります。
いきおい、無事に帰ってくるほうに賭ける人は資金量の多いおカネ持ちになります。これがのちの保険会社に発展していきます。

おカネ持ちは資金に余裕があるので、一回の勝負で一か八かのギャンブルをする必要はなく、回収率を計算して回収率がプラスの勝負の回数をこなして確実に資金を回収できるのです。
資金の回収が計算できるようになれば事業が成り立ちます。

もしあなたが当時の船乗りで、何回に1回かは生きて帰れないような危険な航海に出るなら、航海の失敗(自分の死)に賭けて受取人を家族にしておけば安心できるでしょう。
これが原始的な生命保険という事になります。

自分が死んだときに大儲けが出るようではそれは不毛なギャンブルです。
掛け金(賭け金)は最小限にした方がよいでしょう。


hoken_convert_20170302215600.png

↑そういえばマスターキートンの本職はロイズ保険組合の調査員でした。
ロイズの起源はまさに大航海時代の船乗りがたむろするロンドンのコーヒーショップにありました。

名作とは言え20年以上前の古い漫画ですけど知っている人はどれぐらいいるでしょうか?
続編が2012年から2014年にかけて連載されたので最近はそこそこ知名度は復活したかもしれません。

MASTERキートン Reマスター (ビッグ コミックス)





「保険の起源はギャンブル」ではありますが、保険の意義はリスクヘッジにあります。

ヘッジには経費がかかってパフォーマンスを押し下げますから、保険は必要十分で最低限であればそれにこしたことはありません。
そうしてみればムダのない保険はあっても、宣伝文句によくあるようなオトクな保険などはありません。


生命保険は「入るほど損」?!




MASTERキートン 1 完全版 (ビッグコミックススペシャル)





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「富女子」って何?なぜ話題になっているの?

過去記事:貯蓄1000万円「富女子」20~30代節約極める。もはや消費より貯蓄の方がオシャレ。

昨年12月になんの気なく取り上げた、この「富女子」についての記事が最近アクセスが増えてきました。何が起きているんだろうと思って調べてみると、2月16日にNHKのあさイチで「富女子」特集が組まれたのが直接の原因のようですね。「富女子(ふじょし)」という語感と相まってずいぶん世間をザワつかせた様子です。


まあ世間で話題になる事には必ず流れがあります。

調べてみたところ、まず「ワイズアカデミー株式会社」という女性向けセミナー・イベントを開催を開催しているセミナー運営会社があるようです。この会社が「富女子宣言~20代女子が5年で1000万円貯める方法~」という本を2015年3月に出版しています。

富女子宣言~20代女子が5年で1000万円貯める方法~



余談ですが、MBOによって上場廃止になった幻冬舎の、「幻冬舎メディアコンサルティング」という事業があります。これは「企業出版」に特化したブランディング出版専門の出版社だそうです。

クライアントインタビュー・ワイズ・アカデミー株式会社 蓄積したノウハウを書籍で啓蒙!セミナーの集客に寄与

企業はテレビやインターネット、近年だとSNSやブログなども使ってブランディングをしていますが、要するに宣伝ですね。このブランディングの流れで、ついにNHKの特集という形でメディアに露出したのがこの2月16日だったのでしょう。なるほど。


しかし、話題になる事というのは時流に乗っているものです。20代女子ということはリーマンショック後に社会人経験を持った世代で、「手遅れになる前に読んでください!20代女子だからこそできるお金の貯め方を大公開!」なんて言われたら気になるのは当然でしょう。

本の内容はおカネに関する自己啓発系で、特に問題は無いようです。不動産投資のセミナーに誘導されたりすることでも無ければ、別にいいんじゃないでしょうか。リーマンショック後の世代と私自身の世代である就職氷河期世代は財布のヒモが固いですから、共感する所はあります。貯められる人はどんどんおカネは貯めればいいんですよ。

30歳からはじめる一生お金に困らない蓄財術



これはまた余談ですが、幻冬舎のメディアコンサルタント事業から出る本はこれから増えそうです。非上場化してしまったので興味が無かったのですが、これからは注意して見ておこうと思います。宣伝の為に本を出すというのは分かりますが、専門の出版社があるんですね。


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