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「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ザイと投信の窓口が作った投資信託のワナ50&真実50」を読んだ感想

めちゃくちゃ売れてるマネー誌ザイと投信の窓口が作った投資信託のワナ50&真実50―――退職金も老後のお金も積み立てもこれが重要! (毎月分配型・インデックス型・通貨選択型にも、ラップ口座・NISA・確定拠出年金にも危険あり!)



これ結構良い本でした。ただし、取り扱い注意です。

「投資信託のワナ」って(この本によれば)50もあるんですよ。まったくの初心者が投資信託を選ぶ時、このワナにハマらずに済ます事は殆ど不可能です。

これはどこにワナが埋まっているかを全部解説してくれる本です。いやあ便利ですね。全部読みましたけど、理論的に明らかにおかしい所は無いし、問題点の指摘漏れも無いように思えます。


ここからは注意点です。

「投信の窓口」というのは高木証券が展開している「投資信託の専門店」です。

これは画期的な取り組みだと思います。銀行や証券会社の窓口で売る投資信託は、品揃えが限られている中でさらに一番重点的に売りたいものをすすめてきます。金融機関と客の利益相反が起こりやすいというか、起こらない方がおかしいシステムです。

「投信の窓口」は投資信託販売専門店と名乗るだけあって、数千ある投資信託を横断的に比較検討して目的にあった投資信託を選んでくれます。しかも相談は無料です。

この場合、高木証券の収益源は何かというのが気になりますが、それはやはり「投信の窓口」経由の販売手数料のようです。販売手数料がかかる投信と言えばアクティブ型投信です。

その為か、この本も投資信託の啓発本にありがちなインデックス型投信一辺倒の構成では無くなっています。

それどころか、「コストは重要だが成績の要因の1つでしかない!低コストで人気のインデックス型投信のワナと真実」という独立した章まで設けてあります。インデックス投資家が目をむきそうです。

つまり「投信の窓口」に相談するとアクティブ型投信を提案されるので、この本自体が「投信の窓口」に誘導するひとつのワナと言えばそうも言えます。もちろんインデックスより成績の良いアクティブ型投信は結構あるので、あとは投信分析ツールである「ファンド・ラボ」の精度次第ですね。

ひとつ思ったのは、完全にノーロードのインデックス型投資信託だけでポートフォリオを組んでくれ、と依頼したらやってくれるのかな?という事です。その場合高木証券の利益が直接的には出ない事になりますが、「投信の窓口」の趣旨から言えばやってくれてもおかしくはありません。


全体としては良い本だと思います。投資信託を選ぶ時の注意点を網羅的に確認したい、という人にはおすすめします。ただしアクティブ型投信についてだけは甘めの論調になってますのでそこは注意です。初心者に薦められる投資信託の本を探していたんですが、ちょっとまったくの初心者にすすめるには問題があるようです。

かといって投資信託の啓発本って、ほとんどが投資信託の本じゃなくてインデックス投資の本なんですよね。それでなければ直販系投資信託の販促本。投資信託の本で思想的に中立なおすすめ本って難しいなと思いました。投資信託の販売を取り巻く状況はワナだらけで、安心しておすすめできる本が欲しい所です。


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質素倹約が美徳だったのはそれが国策だったから

日本人の節約貯金好きは、国民性に近いものがあります。これには国の政策が大きく関わってきています。

江戸時代にはたびたび倹約令が出ていますが、これは政策の一環です。

質素倹約をむねとして貯蓄に励めばモノは売れなくなりインフレを抑制し、諸色(物価)が低下し生活が安定するとの考えです。経済は生き物なので、実際はこうした統制政策はあまり上手くいかないようですが。

日本人に質素倹約の美徳が受け入れられやすいのは、日本という国が基本的に貧乏だったからです。

2千年来の貧乏国なので、いわば貧乏はお家芸です。節約ならまかせとけ、という訳です。

実際、近代に入ってからも、資本の蓄積と貧弱な経済規模の拡大の為に節約と貯蓄が奨励されました。

かつては各種のマル優と呼ばれる少額貯蓄非課税制度があり、国策として貯金が奨励されました。

節約して貯金するのが美徳、という風潮を国策として後押ししていて、実際にそれが制度面でも有利でした。これは貧乏国日本の伝統でした。またこれがインフレ抑制に有効だったのです。


現在では日本は世界で一番他国におカネを貸している国です。いつまでもものづくり日本とか言ってないで、徹底的な金融立国に切り替えて蓄積された資本を有効にぶん回せば、金融的な世界征服も不可能では無いと思える程ですが、身についた貧乏根性は簡単には払拭できないようです。

「貯蓄から投資へ」というスローガンは21世紀に入ってから度々言われていますが、今までの所は本当に単なるスローガンに終わっています。

今でも質素倹約が美徳なのは変わりません。変わったのは、質素倹約で浮かせたおカネを、貯金するよりは投資した方が賢明だという事です。預貯金の利子利息を一部非課税にする制度が無くなって、投資の利益を一部非課税にする制度が出来たり、投資減税制度が出来たりしています。

もともと好きで貧乏節約していた訳では無く、必要があって(資本の蓄積、インフレ抑制)そうしていた訳ですが、今では歴史的な目的は達成されている訳ですから、素直に国策に乗って貯金では無く投資した方が良いと思うのです。しかし、なかなか人の行動は理屈通りにいかないようです。国の誤算です。


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毎月分配型投信はアリかナシか。ナシに決まってるその理由。

相互リンク先の小黒とらのパーソナルファイナンスと悠々自適な生き方さんの最新記事、

「毎月分配」でも「毎月解約」でも、どっちでもいいと思うのです

について、私も毎月分配型投信を批判するインデックス投資家と、これに反発する毎月分配型ファンの不毛な対立に常々言いたい事があったので、見解をまとめておこうと思います。

元記事のテーマは、「毎月分配」より「毎月解約」の方がいいか、です。検証の結論としては、「どちらも同じ」となってます。理論的には間違っていないように思えます。

なので、「理論的にはどちらも同じ」という前提で話を進めます。

「高齢者を中心にお金を運用しながら取り崩して生活費に充てるニーズがある」として、「毎月分配」でも「毎月解約」でも「理論的にはどちらも同じ」です。

では、理論的に同じなら、実際にどちらでも良いか、と言われれば、私は毎月分配型投信はあり得ないと思います。

理由はただ一点で、「お金を運用しながら取り崩して生活費に充てる」という目的で設立された毎月分配型投信というのは、おそらく存在しないからです。私が知らないだけかもしれないので、もし知ってる方が居たら教えて下さい。

だから理論的には比較できるけど、実際にはこの2つは比較できません。そもそも毎月分配型投信の設立目的のひとつに高い手数料をボッタクれるからというものがあるので、コストの面でも運用目的面でも比較は出来ないのです。


毎月分配型投信の愛好家はとにかく理論的な話が苦手な人が多いので、実際は金融業界の悪徳をのさばらせるだけの存在になってます。客が賢くならないといつまでたっても金融業界は正常化されません。

正常化しないと何が悪いのか?というと、理由は実利的な面と大義名分的な面で2つあります。

金融業界のボッタクリが無くなると、安い手数料で投資が出来るという実利的な面。

次に、金融業界のボッタクリが無くなり健全化する事によって個人の投資マネーが流れ込み、日本経済が活性化するという大義名分です。

今の金融業界のやってる事は個人からボッタクる事で個人の投資マネーを遠のかせ、預金に滞留させ、日本経済を衰弱させています。だから、「株には手を出すな」と学校で教えたり家訓に遺したりするのです。結果的にそれが正しかったりします。ボッタクられないで済むから。

ボッタクリ毎月分配型投信愛好家の方は、知ってか知らずしてか、そういう流れに加担しているのです。反省して下さい。



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