月別アーカイブ:2017年12月

  • 2017/12/30税金・確定申告

    (12月30日記事更新)平成30年度税制改正大綱で証券税制の改正案がいくつか挙がっています。昨年に比べると地味なものが多いですが、目を引くのは「公募投資信託等の内外二重課税の調整」です。平たく言うと、今まで海外の資産に投資する投資信託で発生していた外国税と国内税の2重課税問題を解決するものです。外部リンク:平成30年度税制改正大綱(PDF)これの「2 金融・証券税制」の箇所ですが、これだと非常に分かりにくい...

    記事を読む

  • 2017/12/30社会保障(年金・国民健康保険)

    前記事:セミリタイア後の長生きリスクに備えるのにトンチン保険は不要セミリタイア後の長生きリスクに備えるためのリスクヘッジは、私は年金の繰り下げ受給で行う事を検討していますというのが前記事の結論でした。では実際、年金の受給開始年齢を遅らせる事でどれぐらい年金が増えるのか。またその場合通常受給より総支給額が多くなる、プラスに転じる年齢はいくつなのか?計算は意外とカンタンです。日本年金機構のサイトによる...

    記事を読む

  • 2017/12/28資産運用

    逆日歩の日数計算の仕組みが分かってない人が多いけど来年T+2化すると今まで火曜日に注意だったのが水曜日になります。株式等の決済期間の短縮化に伴う制度改正の実施について | 日本取引所グループ https://t.co/hrwDKRxDj1— ひとり配当金生活-さいもん (@hitori_haitou) 2017年12月27日年末になるとこのブログに「節税クロス取引」関連で検索してたどり着く人が増えます。関連記事:【年末恒例】損出し節税クロス取引によ...

    記事を読む

【朗報】平成30年度税制改正大綱で公募投資信託等の内外二重課税を調整【追記あり】

(12月30日記事更新)

平成30年度税制改正大綱で証券税制の改正案がいくつか挙がっています。

昨年に比べると地味なものが多いですが、目を引くのは「公募投資信託等の内外二重課税の調整」です。

平たく言うと、今まで海外の資産に投資する投資信託で発生していた外国税と国内税の2重課税問題を解決するものです。

外部リンク:平成30年度税制改正大綱(PDF)

これの「2 金融・証券税制」の箇所ですが、これだと非常に分かりにくいので金融庁のリンクを別に張ります。

外部リンク:平成30年度税制改正について -税制改正大綱における金融庁関係の主要項目-(金融庁)

【大綱の概要】

○ 内外での二重課税が生じないよう、公募投資信託等を経由して支払った外国税は、当該公募投資信託等の分配金に係る源泉所得税の額から控除できることとする調整措置を講ずる。


これでもまだ難しい気がするので具体的に計算すると、例えば分配金を100出す投信があって外国税率が1割で国内税率が2割とすると、

現地で徴収される税金は1割で10だから外国資産に投資した投資信託の受け取る配当金は90。

国内税の計算は、分配金100の国内税率2割の20から外国税10を控除して10。

投資信託経由で払った外国税10と国内税10で合計20。調整の結果、投資家の払う税金は最終的に2割になります。

ややこしい気もしますが、これらの処理は投資家が自分でやるわけではないので、単純にとにかく2重課税問題は解決するんだな、という理解で良い気もします。

これだと外国税額控除の制度も使わないので、面倒な確定申告も不要です。

こうなってくると、海外の資産に投資して配当金を得る配当金生活では、海外ETFや外国株を直接買うより海外資産に投資する国内の投資信託を買った方が有利に思えます。

投資信託の場合は信託報酬がかかるし個別株と比べる性格のものではないかもしれませんが、余分な税金が取られないのは気分的に良いですね。配当金なんて気分が大事ですし。

税制的には配当控除をフルに使える国内個別株の次の投資対象として検討しても良くなるのではないかと思います。

関連記事:米国株(外国株)の配当金生活は(税制面で)不利すぎる!


※2017年12月30日追記

この件について大和総研リサーチで詳しいレポートが出ました。

外部リンク:外国税額控除の改正で投信のリターンが改善する(大和総研リサーチ)

大綱では具体的な算式が示されていないため、国税は外国債券の利子について採用されていた「差額徴収方式」と同様のスキームが用いられるものと想定、地方税については改正されないので現行のままとした試算のようです。

この試算では配当100に対して外国税10%国内税20%(国税15%+地方税5%)の条件で、源泉徴収後の投資家の分配は80.5となります。

私の計算では80になっていましたが、これは地方税を考慮せずに丸く20%で計算していたのでこうなってました。これだと地方税の方は改正しない方が投資家の取り分が増えるんですね。

レポートでは、信託財産のほとんどを S&P500の構成銘柄に投資しているインデックス投資信託で外国税が丸々分配金にかかる日本の所得税から控除できることとなると税引後リターンは年率0.2%程度改善することになる、と指摘しています。外国資産に投資する投資信託を利用する投資家にとって朗報でしょう。

関連記事

スポンサーリンク



スポンサーリンク





セミリタイア後の長生きリスクに備える年金繰り下げの効果

前記事:セミリタイア後の長生きリスクに備えるのにトンチン保険は不要

セミリタイア後の長生きリスクに備えるためのリスクヘッジは、私は年金の繰り下げ受給で行う事を検討していますというのが前記事の結論でした。

では実際、年金の受給開始年齢を遅らせる事でどれぐらい年金が増えるのか。またその場合通常受給より総支給額が多くなる、プラスに転じる年齢はいくつなのか?

計算は意外とカンタンです。

日本年金機構のサイトによると、

昭和16年4月2日以後に生まれた人については、支給の繰下げを申し出た日の年齢に応じてではなく、月単位で年金額の増額が行われることになります。また、その増額率は一生変わりません。
(中略)
 増額率=(65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までに月数)×0.007

老齢基礎年金の繰り下げ受給(日本年金機構)より引用


1年年金の受給開始を遅らせると、12か月×0.7%で8.4%の年金増額になります。これが死ぬまで続くので長生きすればするほど得になる。

1年受給を遅らせる事で損する分を増額分で取り返すのには、一年分を100%として一年分の増額率8.4%で割ると約11.9年ほぼ12年かかります。

結構単純な計算です。これを表にすると以下の通りです。

年金繰り下げ

65歳から70歳まで年金受給を遅らせるだけで、増額率は42%にもなりそれが死ぬまで続きます。人生100年時代が来るとしたら、これほど強力な長生きリスクに備える保険は無いでしょう。

だとしたら長生きに備えて無駄な保険を買うお金があったら、多少は年金受給を遅らせても問題無いように、自分で貯蓄運用しておいた方が良いと思います。もちろんその為にはちゃんと年金保険料は払っておかなければなりません。

公的年金は長生きリスクに備えるための保険と割り切って考えた方がいいかもしれません。

なお日本人の平均寿命は現時点で男性81歳女性87歳ほどですが、数字のトリックがあって、厚生労働省の出した平成28年簡易生命表によると70歳の人の平均余命は男性15年女性20年ほどもあります。

統計から理論的には年金の繰り下げ受給はかなり有利な賭けになっています。

外部参考リンク:平成28年簡易生命表の概況(厚生労働省)


以下は落とし穴的な注意点についての注意書きです。

・税金と社会保険料を考慮していないので、老後に税率が上がるほど収入のある人はまた別に計算が必要。
・将来的に受給開始年齢が65歳から後ろにずれる可能性がある。
・老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げ受給できる。
・繰り下げ期間中の加給年金は貰えなくなるので受給資格がある人は老齢基礎年金だけ繰り下げする手もある。(加給年金の受給資格は厚生年金を20年以上払っていて配偶者や子供のある人)

理論的には繰り下げ受給は長生きリスクに対する公的年金ならではの有力なリスクヘッジになるのですが、実際にこの制度を利用している人は全体のなんと1%台しかいません。

利用する人が少ない制度ほど実際には利用価値があります。このようなリスク要因を自分で洗い出して適切な行動を取れる人は実際にはほとんどいません。

繰り下げではなく逆に繰上げ、つまり65歳以前に年金を受け取る制度の利用者は約4割もいます。リスクヘッジもへったくれもない行動様式ですが、人間の経済行動は理屈ではないようです。

それにしたって日本人バカ過ぎ……いや失礼しました、年金受給を遅らせる事が出来るのは経済的に余裕のある人だけですものね。ただやはりこの結果は偏りがありすぎるので、日本は金融教育の機会が不足しすぎていると感じます。

関連記事

スポンサーリンク



スポンサーリンク





逆日歩の日数計算と株式等の決済期間の短縮化(2019年予定)



年末になるとこのブログに「節税クロス取引」関連で検索してたどり着く人が増えます。

関連記事:【年末恒例】損出し節税クロス取引による配当金生活の税金先送り(繰り延べ)テクニック【合法】

この記事の最後に「今年の引渡日ベースの最終日は12月26日(火曜日)」という意味の事が書いてあるのは、株式等の約定から受け渡しまでに3営業日かかる(これを専門用語でT+3と呼ぶ)ので受渡日が12月29日(金曜日)の大納会になるからです。

つまり12月27日(水曜日)の取引からは受渡し日が年明けの1月4日になるので、税制上は実質新年度の取引になります。

今年は12月26日(火曜日)に制度信用で空売りして逆日歩が付いた場合、受渡日の29日(金曜日)から翌年の営業日の1月4日まで6日空くので逆日歩は6日分になりました。毎年年末は株主優待のクロス権利取りなどで高額複数日の逆日歩が発生しています。

年末年始やゴールデンウィークなど連休のある時期は特にこの高額逆日歩に注意する必要があるのですが、基本的に土日をまたいで複数日の逆日々が発生する注意すべき日は、受渡日がT+3の関係で毎週火曜日という事になります。

火曜日に約定するとその分の受渡しは金曜日ですが、水曜日に反対売買して決済したとしてもその分の受渡しは土日を挟んで翌週月曜日になるからです。

冒頭のツイートは来年のゴールデンウィーク前後にこの株式等の決済期間の短縮化が予定されているという意味です。

いままでは毎週火曜日に注意だったのが、水曜日に注意になるんですね。空売りする人や権利取り、受渡日ベースの月末年末の締めなどには注意して下さい。

世界一やさしい 株の信用取引の教科書 1年生



関連記事

スポンサーリンク



スポンサーリンク





Copyright © ひとり配当金生活-株式投資でセミリタイア All Rights Reserved.

テキストや画像等すべての転載転用販売を固く禁じます