通常、PERが低いことはよいことであると思われているが、循環株の場合は例外だ。循環株のPERが低いときは、たいてい好景気の末期であることを示している。事業環境がよく、企業収益が上がっているからと油断して、循環株を保有し続けていると、状況は一変する。

「ピーター・リンチの株式投資の法則」より引用


景気循環株、景気敏感株、市況関連株など、定義は細かく違いますが、おおざっぱに言って景気の波によって株価が大きく上下する銘柄群です。自動車株や鉄鋼や紙などの素材株、航空株などが代表的です。

個別株に投資する場合は、個別企業の分析より景気動向の判断の方が重要な場合があります。
景気循環株はその名の通り、よりその傾向が強い株です。

不景気の最悪期に買って、好景気の最高期に売ればいいのですが、プロでもきっちり取りきる事は難しいです。

体感の景気と指標上の景気、実際の株価の動きにはタイムラグがあるのがまた難しく、株価は行き過ぎる傾向があるので、早買い、早売りをしてしまいがちです。

それ専門で景気動向の分析を行っているプロと勝負して先読みで勝つのは難しいので、個人投資家が必勝するには景気が悪い時、株価が安い時に買うぐらいしかないのですが、何をもって株価が安いとするかが問題です。

通常、PERが高い株は割高で売り、PERが低い株は割安で買いと言われますが、景気循環株の場合は注意が必要です。

景気循環株はそれ専門のアナリストがいて、景気動向を常に先読みしています。

株価がピークをつけているのに、PERが上がらない場合は将来の景気後退を示唆している場合があります。
景気循環株のPERが好景気の時に低下し始めるのは、景気循環を先読みしたプロやセミプロが売り始めるからです。
ひょっとしたら表面上は強気のレポートを出してるかもしれませんが……

PERが低下するのを見て割安と判断した素人が買い手、将来の一株利益の低下を先読みしたプロが売り手というわけです。
もちろん、大多数のプロが間違っていて素人が勝つ場合もありますね。


株価の上昇期の終わりにPERの水準が低下する事があるのが、景気循環株特有の不思議な現象です。

初心者が景気循環株で大勝負をするのはたいてい好景気の末期なので、たいへん危険です。

買うなら不景気のどん底に、財務体質の強固な企業の株を少しずつ買うべきです。
皆が不安で不安で株どころではない時に、数年は上がっても上がらなくてもかまわない程度の金額を買う訳ですから、これはリスクが非常に低いです。

ある程度経験のある投資家ならみんな分かっていることですが、その時はたいていもう現金が無いんですよね(笑)


好景気末期の株価上昇の空中戦はプロにまかせておくべきで、初心者が手を出すと後悔します。


ただし、景気循環株を買って持っておくとそれだけで経済や株の値動きについて勉強になると思います。
景気循環について考えるのは株の醍醐味のひとつなので、初心者は少額の保有から始める事をおすすめします。
個人投資家が好む、小型の成長株だけではコレがなかなか理解できないのです。


さらに蛇足ですが、資産運用ではなく勉強代と思えば、景気循環株は学習用として子供に持たせるには一番向くと思います。
景気循環株は行ったり来たりなので長期投資では大して儲からず、底で買って天井で売るのが醍醐味です。

親が子供の未成年用証券口座を開設して、子供に株を買って持たせるなら、景気循環株を買って景気の浮き沈みを体感させてやれば、一生の財産になるのではないかと思います。


ピーター・リンチの株式投資の法則―全米No.1ファンド・マネジャーの投資哲学




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