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国民の三大義務のひとつに「勤労の義務」があるので、ニートは憲法違反なのか?という有名な議論がありますが、結論から言うと憲法違反ではありません。

関連記事:勤労の義務とセミリタイア


現行憲法下ではニートと同じくもちろんセミリタイアして働いていなくても憲法違反ではないので、安心して良いのですが、もし万が一自民党の改正案どおりに憲法改正されるとセミリタイア・無職は憲法違反になるかも?という話です。

自民党の改正案を見てみます。

外部リンク:日本国憲法改正草案(自民党憲法改正推進本部)

問題は新設の第102条です。

第102条 全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。



現行憲法では、憲法を尊重し擁護する義務を負うのは「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」となっていて(第99条)、ここに国民は入っていません。

憲法を尊重し擁護する義務を負うのは国と公務員だから、いち国民であるセミリタイア人が働いていなくても憲法違反には当たらない、というのが大原則ですが、もし自民党の改正案どおりに憲法改正されたらここが根本から崩れることになります。

自民党はどういうつもりで改正案にこの憲法尊重規定を入れたのでしょうか? Q&Aを見てみます。

外部リンク:日本国憲法改正草案 Q&A(増補版)(PDF)

Q45 国民の憲法尊重義務を規定したのは、なぜですか?

 憲法の制定権者たる国民も憲法を尊重すべきことは当然であることから、102条1項を新設し、「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。」と規定しました。

 これについては、「国民は、『遵守義務』でいいのではないか。」という意見もありましたが、憲法も法であり、遵守するのは余りにも当然のことであって、憲法に規定を置く以上、一歩進めて憲法尊重義務を規定したものです。なお、その内容は、「憲法の規定に敬意を払い、その実現に努力する。」といったことです。

この規定は、あくまで訓示規定であり、具体的な効果があるわけではありません。



あくまでスローガンだそうです。

現行憲法でも「勤労の義務」は単なるスローガンであって、特に意味の無い何故あるのか不思議な盲腸のような規定だと言われてるぐらいだから、いっそ「勤労の義務」は削除した方が良いぐらいだと思うのですが、そこには手をつけず、むしろスローガンを強化するという斜め上の方向性のようです。

この説明通りなら、自民党の改正案どおりに憲法改正するとセミリタイア・無職がただちに憲法違反となるわけでないようですが、現行憲法下の今でも、努力目標のような「勤労の義務」を根拠に無職は憲法違反!などどトンデモな主張をする人がいるぐらいですから……

スローガンを強化するようなこの改正案がもし万が一にも通ってしまうと、セミリタイア・無職は憲法違反だ!という人の声は現在とは比べ物にならないぐらい大きくなるでしょうね。



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