日本航空(JAL)やANAホールディングスが発行する株主優待券が金券店で異例の高値をつけている。前年同時期に比べ8割高~2.4倍の水準だ。背景には、ある事件を契機とするコンプライアンス意識の高まりがあるとの見方が多い。


日本航空(9201)やANAホールディングス(9202)の株主優待券は換金性が高いので有名です。

換金性の高い優待はこういう所でも問題があると思います。

外部リンク:みずほ銀行元次長を在宅起訴 職場で盗んだ株主優待券を換金、1億2千万円脱税 東京地検特捜部(産経新聞)

みずほ銀行の事件はこの件です。2018年3月の事件だから約半年後の優待券相場に影響が出てきたと考えればつじつまが合うような気がします。

関係者によると、堀田被告は、みずほ銀行決済営業部で、海外の機関投資家から預かった株主優待券を管理していたが、処分すべき株主優待券を職場で盗み、換金していたことが昨年9月に発覚し、同年11月に懲戒解雇されていたという。


海外の機関投資家は優待券を受け取れないし(株主優待は国外に発送しないのが普通)受け取っても仕方が無いので、銀行の方で破棄処分する契約があるそうです。

銀行内部のチェック体制とかどうなってるんでしょうね。他の銀行とかのコメントは見つかりませんでした。

この事件の影響で、コンプライアンスを気にして金券屋に優待券を持ち込む企業が減って優待券の供給が減った……その結果優待券の相場が高騰しているのではないかという推測です。

実際、都内の金券屋では例年に比べ持ち込まれる量が減っているそうです。

今までどれだけ換金していたんでしょうかね。


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海外機関投資家の優待も気になりますが、国内機関投資家の優待も気になります。

建前は換金したり寄付したりして適正に処理しています、という事でしょうが、換金するのは業者に丸投げだろうし、換金しにくい優待の処分は適切にやっているのか、経営陣もあまり関心が無いのではないかと思います。

現にみずほ銀行で内部のチェックが働かずに事件化している訳ですし……




GPIFは質問にこのように回答しています。さすがに国民の財産を預かるGPIFはきちんとしているとは思いますが。

GPIFも換金も寄付もできない、生鮮食料品の優待などは仕方なく破棄しているそうですし、こうして見ると株主優待というものは機関投資家にとっては厄介ごとの種でしかありません。

企業にとっても不正や規律の緩みの温床になっている気がします。

理想論を言えば株主優待は全廃した方が良いとは思いますが、現実的には今すぐというのは無理です。それどころか優待実施企業は年々増えてきました。

しかしGPIFのようにはっきり回答している機関投資家があったり、みずほ銀行の件のように不正が表に出てきたり、優待券の相場に影響が出ている所を見ると、昔ほど何でもやりたい放題ではないでしょう。

株主優待制度が少しでも良い方向に向かえば良いなと思います。

関連記事:究極の大株主であるGPIFの得る優待利回り
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