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「狭小邸宅」(きょうしょうていたく)を読んだ

一部で話題の小説、「狭小邸宅」がkindleで400円(ポイントは80ポイント)なら安いかなと思って読んでみました。

狭小邸宅 (集英社文庫)




>第36回すばる文学賞受賞作。学歴も経験もいらず、特別な能力や技術もいらない。全ての評価はどれだけ家を売ったか。何も残らない仕事。なぜ僕は辞めずに続けているのだろう──。(解説/城 繁幸)

ここで主人公が辞めていれば早期リタイア小説になるんでしょうけど、そうはならず辞職間際に会社のお荷物物件が奇跡的に売れてしまったのをきっかけに、ハードでブラックな不動産販売業界にどっぷりと浸かっていく業界の闇的な小説になっています。

話題になったのは文学賞の受賞以外にも、名?セリフが多くてTwitterなどで拡散されたからですね。特に上司の鬼畜で暴力的なセリフ。


「冷やかしの客じゃねぇだろうな。その客、絶対ぶっ殺せよ」 ※殺す→成約する

「入ってますじゃねぇよ。てめぇがサボってるおかげで、うちの課の数字が見えなくなってんだよ」

「おめぇらよ 、もっと売れよ 、売って売って売りまくって俺をちょっとぐらい喜ばせてみろよ 、この野郎 」

「お前、案内入っていないのに昨日よく帰れたな。てめぇ、なめてんだろ」

「おい、お前、今人生考えてたろ。何でこんなことしてんだろって思ってたろ、なぁ。なに人生考えてんだよ。てめぇ、人生考えてる暇あったら客みつけてこいよ」



「いいか、不動産の営業はな、臨場感が全てだ。
一世一代の買い物が素面で買えるか、
臨場感を演出できない奴は絶対に売れない。
客の気分を盛り上げてぶっ殺せ。
いいな、臨場感だ、テンションだっ、臨場感を演出しろっ」



線の細かった主人公も後半になるとたくましく業界に染まってしまい、こんなセリフを吐くようになります。↓

「世田谷で庭付きの家なんててめぇなんかが買えるわけねぇだろ。そもそも大企業だろうと何だろうと、普通のサラリーマンじゃ一億の家なんて絶対買えない、ここにいる奴は誰ひとり買えない。どんなにあがいてもてめぇらが買えるのはペンシルハウスって決まってんだよ」



ペンシルハウスというのは、この本の表紙絵のような住宅の事です。
狭い土地で最大限の居住スペースを確保しようとしたら、必然的に細長い3階建てになります。屋根は日照権の関係で斜め(だから3階は使いづらい)になり、1階は駐車スペースで潰れたりします。

狭小邸宅 (集英社文庫)




都内の城南地区(品川区、目黒区、大田区、世田谷区)に住みたくて、予算が数千万円くらいしか用意できなければ、自然とこういった形態になってしまうそうです。

それでも憧れのエリアに住んでます!と言いたい人向けの住宅なんでしょうね。ちょっとぐらいエリアを外れても通勤時間や住環境にそこまで大差は出ないでしょうから。見得を取るか実利を取るか。

しかし人気のエリアは地価の下落をあまり心配しなくていいので、老後は売却して郊外の新しい家に引っ越せる可能性もあります。まああくまで全てがうまく行けばの話ですが。地価の下落が予想される日本でこの種の作戦が立てられるのはこういった限定的なエリアだけでしょう。

ところで、不動産業界もこんな人達ばかりじゃありませんよね?
あくまで小説の話ですよね?
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コメント

No title
大手不動産は全く同じ、零細は普通ですが普通では食えない。月末は売主を泣かせて下げさせ、いいなりの業者に高値で買わせる。

関西のS不動産販売では売主に値下げさることを「しばく」と言い励行しています。財閥系が一番タチが悪い。
Re: No title
> 大手不動産は全く同じ、零細は普通ですが普通では食えない。月末は売主を泣かせて下げさせ、いいなりの業者に高値で買わせる。
>
> 関西のS不動産販売では売主に値下げさることを「しばく」と言い励行しています。財閥系が一番タチが悪い。

なるほど、勉強になります。
No title
残念ながらこんな人たちが多いのが事実です。
10年くらい前は灰皿が飛んだりするところが多かった。
今はだいぶ変わったと聞きますが。
Re: No title
> 残念ながらこんな人たちが多いのが事実です。
> 10年くらい前は灰皿が飛んだりするところが多かった。
> 今はだいぶ変わったと聞きますが。

業界の人は、残念ながらだいたいこんなもんと否定しないしないですねw

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