- 投稿 2017/03/26 更新
- セミリタイア関連 - セミリタイア(早期リタイア)
1. 「宝くじで1億円当たった人の末路」とは
2. 「宝くじで1億円当たった人の末路」の目次が何やらすごい
3. 「取材協力者」が豪華
4. 「宝くじで1億円当たった人の末路」が言いたいこと
5. メインコンテンツとこの本の効用
6. 人の「末路」は有力なコンテンツになる
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目次
「宝くじで1億円当たった人の末路」とは
「日経ビジネスオンラインに掲載した専門家へのインタビューをベースに、本書向けに編集した上で、「結論」と「解説」を大幅に書き下ろし」た本です。
日経ビジネスオンラインと言えば私もちょくちょく読んでいますが、この本では全てのトピックに書きおろしの「解説」がついているので、オンラインで一度読んだ話がある私でも興味深く読めました。
著者は日経ビジネスの副編集長、鈴木信行氏です。
各トピックの専門家にインタビューしていくという形式なので、この本における著者の立場はインタビュアーという事になります。ちなみに同姓同名の政治家がいますが、もちろん別人です。
経歴はこちら(日経ビジネスオンライン)。
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「宝くじで1億円当たった人の末路」目次が何やらすごい
この本の特徴はやはりまずは各記事のタイトルだと思います。
目を引きそうなタイトルを一部拾ってみると「宝くじ」以外にも、
・事故物件を借りちゃった人の末路
・「友達ゼロ」の人の末路
・子供を作らなかった人の末路
・賃貸派の末路
・自分を探し続けた人(バックパッカー)の末路
・「疲れた。海辺の町でのんびり暮らしたい」と思った人の末路
・電車で「中ほど」まで進まない人の末路
・いつも不機嫌そうな上司の末路
・禁煙にしない店の末路
・ワイシャツの下に何を着るか悩む人の末路(1と2)
・男の末路
すごいですよね。つかみはバッチリです。
後半になるともう、「知らんがな」という「末路」や、やけに壮大な「末路」もあります。
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「取材協力者」が豪華
「取材協力者」つまり話を聞いた専門家のメンツが豪華なんですよ。
例えば、「宝くじで1億円当たった人の末路」の回は「マネーフォワード」の瀧敏雄氏です。
取締役 マネーフォワード Fintech 研究所長 瀧 俊雄
2004年 慶應義塾大学経済学部卒業後、野村證券入社。野村資本市場研究所にて、家計行動、年金制度、金融機関ビジネスモデル等の研究に従事。
2011年 スタンフォード大学MBA修了。
2011年 野村ホールディングスCEOオフィスに所属。
2012年10月 株式会社マネーフォワードに参加。経営全般を担当。
2015年8月 マネーフォワードFintech研究所長に就任。
マネーフォワード取締役挨拶から引用「事故物件を借りちゃった人の末路」の回は、事故物件サイト「大島てる」運営者の大島てる氏です。
参考:大島てる(Wikipedia)
「資産1億円ぽっちでリタイアするひとの末路」はどうなるか?でも、玉川陽介氏はその道では有名な投資本の著者ですしね。(この本には収録されていません)
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「宝くじで1億円当たった人の末路」が言いたいこと
要は、「その気になれば、誰だって大抵の挑戦はできる」。そんな時代に私たちは生きています。
でも、その割には「いろいろな挑戦をして人生を楽しんでいる人」って少ないと思いませんか。
これはひとえにみんな、人生で一つの「選択」をした後、どんな「末路」が待ち受けているかよく分からなくて、不安だからなのだと思います。 -
「はじめに」から引用
「やっちゃった人」の末路がどうなったかは、みんな関心がある割にはあまり知られていません。
例えば1億ぽっちでリタイアした人の末路とか。
だったら専門家や経験者に取材してしまえ、というのがこの本の趣旨であり、その「結論」と「解説」はおおむねポジティブなものが多いです。(中にはやめておいた方がいい、という「結論」もあります)
これで私が思い出したのは、増田明利氏の「今日、ホームレスになった」シリーズです。
そして、サラリーマンという立場にしがみつく事だけが安心を得る唯一の方法だと確信するかもしれません。
そういう感情を煽る作りになっていて、それがまた売れるから毎年のように少しずつテーマを変えて続編が作られました。
しかしこの「宝くじで1億円当たった人の末路」という本はそうでもない、という例を具体的に挙げて、なるべく合理的な解説をつけています。
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メインコンテンツとこの本の効用
・「友達ゼロ」の人の末路
・子供を作らなかった人の末路
・賃貸派の末路
・自分を探し続けた人(バックパッカー)の末路
このあたりは、「そんな事をしたら最後はどうなっちゃうの?」という点で興味深く、この本のメインコンテンツと言えます。
取り返しがつかなくなるんじゃないかと。
しかし考えてみれば取り返しのつく人生というのがそもそもおかしいですよね。
どうなるか分からないのが人生なはずです。
それでも、「周囲の人と同じ事をしていれば失敗は無いはずだ、そうすべきだ」という「同調圧力」の強さは日本社会で暮らす人の多くが感じているはずです。
そういう社会は息苦しいし、同調を求める人の主張の多くは根拠が無かったりします。
この本はそういった「同調圧力」の根拠の無さを解説していますし、悩みやストレスを抱えている人が読めば少しは気がラクになるのではないでしょうか。
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人の「末路」は有力なコンテンツになる
考えてみればこの「ひとり配当金生活」も、「一億円ぽっちでリタイアして配当金生活した人の末路」を実録でおくる「末路」コンテンツです。
人と違った人生を送っている人は、ブログでも始めてみれば有用なコンテンツになるかもしれません。
人と違う、と言っても人間はひとりひとり違うし、画一的な生き方が正解という時代でもありません。
どんな内容であれ、似た立場の人や、悩みやストレスを抱えている人の参考になったり、励ましになったり、うさばらしになったりするかもしれません。
将来このブログが本になったりする(予定も何も無いですが)時は、タイトルは「末路」で行くかも。