JTこと日本たばこ産業(2914)が株価下落によって高配当株になり、一部で話題になっています。

JTの配当利回りはもともと控えめでしたが、増配と株価下落によって立派に高配当株と言えるようになってきました。

2018年2月8日終値で3243円、予想配当は150円で配当利回りは4.63%です。

JTが特殊な配当株である理由は、その株主構成にあります。

NTTこと日本電信電話(9432)同様に旧国営の会社であり、現在も政府(財務大臣名義)が筆頭株主になっています。

JTの発行済株式総数は20億株で、そのうち政府は財務大臣名義で33.3%の6億6692万株を保有しています。

これは「日本たばこ産業株式会社法」(JT法)という法律に規定されている最低保有数です。つまり、法律が改正されないかぎりこれ以下になることはありません。

政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の3分の1を超える株式を保有していなければならない。

「日本たばこ産業株式会社法」第2条


もともとJTの株は政府が50%を保有していたのですが、東日本大震災の復興財源にあてるために政府保有分の3分の一を売り出す事になり、法律が改正されました。

筆頭株主の保有分の33.3%というのは経営権を握るために必要な数字なので、また法律を改正してまでこれ以上減らすという事は考えにくいです。

※株主総会の特別決議は3分の二以上の議決権が必要とされるので、3分の一を持つ大株主は拒否権を持つ。

実は前回の改正時に当時の与党の民主党は全株売却を主張していましたが、野党の自民党や利害関係者の猛反対にあって挫折しました。

財務省もJTの利権は手放したくないでしょうしね……


このような会社はその株主構成により、配当をする意欲も義務もあります。配当余力があるのに配当しない、などという事は許されません。

NTTやドコモなどと同じく配当さえしていればそれでいい会社と言えます。

こうした特殊な株主構成の会社は配当政策が分かりやすいので、配当金狙いの投資には向いています。

関連記事:高配当株の銘柄選びのやり方(上級編)


個人投資家の思惑などは通用しない銘柄なので、配当利回りだけを考えていれば良いのです。

株価の上昇などには期待しない事です。

株価の上昇に期待できないと言う事は、生半可な株価や配当利回りでは買えないし、逆に買える価格帯になれば株価に期待せず配当政策が分かりやすい分冷静に計画的に買い進めることができます。

※JTの将来的な完全民営化の可能性は無いとは言えません。将来的にもし完全民営化が実現すれば、配当意欲の根拠は無くなるかもしれませんが、同時にその時は経営上政府の足かせが外れる(国内たばこ農家から割高な葉を買う義務が無くなる)ので、成長性に魅力が出てくるでしょう。

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