- 投稿 2018/02/10 更新
- 資産運用関連 - 投機論
たぶん、アメリカ大統領選挙とかチャイナショックとかブレグジットとかギリシャショックの時にも同じ事を言ってたと思うんですけど、大事なことなのでしつこく書きます。
ボラティリティ(株価の変動の大きさ)が増大している時は、とにかく株取引のロットのサイズを最適な大きさになるまで落とすのが大事です。
例えば相場が急変してボラティリティ(株価の変動の大きさ)が普段の10倍に増大している時は、普段と同じサイズで取引していたら、普段の10倍損するか、または普段の10倍儲けることになります。
逆に言えばサイズを普段の10分の一まで落としても、普段と同じだけ勝ったり負けたりできるわけです。
相場急変時に大損する人が増えるのは、このサイズ調整ができずに普段と同じ感覚で取引してしまうからです。
最初の急落で普段と同じ感覚で取引してしまい、多くは大損からスタートします。
そうすると大損を取り戻す為には取引サイズを縮小する事はできないと考えて、さらに同じサイズで取引するか、悪くすると倍のサイズで取引したりします。
こうなってくると、後から見たら大した事はない変動でも、一発退場もありえます。
退場しなくても、サイズ調整に失敗して萎縮してしまい、チャンスが来ても何もできなくなる事も考えられます。
ボラティリティが増大している時は相場は激しく上下動を繰り返すので、底で売って天井で買う往復ビンタを食らえば致命傷ですし、たとえ1勝1敗でも取引のサイズ調整ができなかった場合は損害が拡大しているはずです。
こうならないためには、パニックが起きた時には気を落ち着けてまず取引のサイズを小さくする事を考えるとよいでしょう。
暴落した株を拾う場合でも、「少し小さすぎるかな?」と思うぐらいのロットから取引を始めるべきです。たいていはその方が上手くいくでしょう。
取引のサイズを大きくしたがるのは欲のあらわれで、欲の大きさは相場急変時にはそのまま恐怖の大きさに転換します。
取引のサイズ縮小に失敗した人は、相場急変から2~3か月ぐらいは、心理的な負担を抱えたまま株取引に臨まなくてはならなくなりひじょうに不利になります。
以上が相場急変時の株取引の心得です。
これとは別に、普段から株と現金の比率、ポジションのサイズについては考えておかないといけません。相場が急変してから考えるようだと全てが後手に回ります。
ところで、近年の例だとアメリカ大統領選挙、ブレグジット、ギリシャショックはいずれも選挙相場でした。
選挙相場の時はあらかじめ期日が決まっていて、その日の前後にはボラティリティが増大する事があらかじめわかっているのだから、あらかじめポジション調整は済ませておくべきでしょう。
くれぐれも選挙結果とその影響を決めつけて、普段より大きなポジションと取引サイズを持つような事をするべきではありません。
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