長期にわたって日経平均が下落していくと予想している場合、ベア型ETFを買うか、ブル型ETFを空売りする事によって利益を得ることができます。

日経ダブルインバース指数は「常に、前営業日に対する当営業日の当インデックスの騰落率が、同期間の日経平均株価の騰落率の「-2倍」(マイナス2倍)となるよう計算され」る指数です。

日経レバレッジ指数は「常に、前営業日に対する当営業日の当インデックスの騰落率が、同期間の日経平均株価の騰落率の2倍となるよう計算され」る指数です。

※どちらも目論見書の表現

どちらも日経平均のマイナス又はプラス2倍の値動きをする指数なので、これを買ったり空売りする事によって、日経平均の下落により同じだけ利益を得る事が可能な気がします。

しかし、実際にはかなり差が出ます。


ダブルインバ_convert_20180331052227


NEXT日経平均ダブルインバース・インデックス(1357)の2か月チャートです。2月1日に1357を買い3月30日に売ったとすると、1198円で買い1356円で売りなので上昇率は13.1%です。


日経レバ_convert_20180331052252


NEXT日経平均レバレッジ(1570)の2か月チャートです。2月1日に1570を空売りし3月30日に買戻したとすると22060円で空売り18440円で買戻しなので下落率は16.4%です。


このように、同じ期間の株価指数の下落に賭けるとしても、日経ダブルインバ(1357)の買いと日経レバ(1570)の空売りでは差がつきます。

基本的には日経レバ(1570)の空売りの方が有利なケースが多いはずです。

これはレバレッジETFの特性として以下の傾向があるからです。

一般に、日経平均株価の値動きが上昇・下降を繰り返した場合に、マイナスの方向に差(ずれ)が生じる可能性が高くなります。また、一般に、期間が長くなれば長くなるほど、その差(ずれ)が大きくなる傾向」(目論見書より)

デイトレードや1営業日の持越しなら影響がありませんが、それより長い期間のトレードだと影響は大きく無視できないものとなります。


では日経ダブルインバ(1357)の買いと日経レバ(1570)の空売りでは、常に日経レバ(1570)の空売りの方が有利なのか?というと、さすがにそこまで単純ではありません。

空売りには逆日歩というものがあるからです。

一般にETFは機関投資家の保有が少ないために株不足になりやすく、イメージよりも頻繁に逆日歩が発生します。

信用取り組みを監視して、空売りが急増して逆日歩が発生しそうなら空売りは止めるべきでしょう。その場合は逆に買い向かい、無警戒に空売りした人から逆日歩をいただく事もできます。

2015年の記事:日経平均10連騰。日経平均レバレッジ上場投信(1570)に逆日歩発生中。

2017年の記事:1570日経平均レバレッジ上場投信に逆日歩発生中。日経平均11連騰。

株価が高値圏にあるときは空売りする人が多いので逆日歩が発生しやすく、安値圏にある時は空売りする人が少ないので逆日歩が発生しにくい、と基本的には理解していいでしょう。個人投資家は逆張りが好きなのです。

逆張り好きな個人投資家を狙ってその逆に張る(つまり順張り)ことにより、信用買いで逆日歩を取りにいったり、逆日歩を心配することなく空売りしたりできるわけです。

口で言うのは簡単ですが、割高に見える株をさらに買って、割安に見える株をさらに売ることになるので、なかなか初心者にできることではありません。言うまでもありませんが信用取引は素人おことわり、上級者向けです。

また空売りは短期決戦のイメージがありますが、上級者になるとむしろ長期的な空売りを多用します。海外機関投資家の売り越しが何か月も続く局面を経験すると理解できるでしょう。

あとは細かい事になりますが、NEXT日経平均レバレッジ(1570)は東証でも一番人気の銘柄であり、圧倒的に出来高が多いのが特徴です。

流動性に問題が無いので取引金額の多い人にとってはそれが魅力です。ただ空売りは空売り規制があるので、連続で大量に成行で空売りしようとすると証券会社の警告文が表示される事もあります。空売り規制についても理解が必要です。

日経ダブルインバ(1357)の買いなら、ETFの買いなのでいくら買っても問題ありません。ただこちらは1570ほどの出来高はありません。

また空売りには逆日歩以外にも現物買いには無い経費がかかります。

貸株料 (証券会社から株を借りるために支払う費用)がSBI証券で年率1.15%、管理費がSBI証券で1ヶ月ごとに1株あたり10銭(ただし売買単位が1株である銘柄については、1株につき100円。日経レバは1株単位。建玉ごとに上限あり)かかります。管理費は忘れがちなので証券会社のHPで詳細を確認した方がいいです。

通常、権利日をまたいで空売りした場合は売り方は配当金相当額を支払う事になりますが、日経レバ(1570)の場合は先物を利用しているので配当がありません。よって配当権利日を気にする必要はありません。



「日経ダブルインバ(1357)の買いと日経レバ(1570)の空売りはどちらが有利か」のまとめ

・期間が長くなれば基本的に日経レバ(1570)の空売りの方が有利
・空売りは逆日歩に注意(ETFは逆日歩が発生しやすい)
・逆日歩を警戒する局面や、短期なら日経ダブルインバ(1357)もあり
・日経レバ(1570)は流動性が豊富
・空売りには逆日歩以外にも経費がかかる
・日経レバの空売りは配当を気にする必要はない

以上です。

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