この手の情報を伝えるマスコミの記事は、インパクトのある数字を取り上げるだけで全く実情を表していないことが多いという内容の記事を以前書きました。

関連記事:50歳代無貯金の世帯が31.8%?そんな訳あるかバカじゃないの?

しかし元々の日銀の調査が、金融資産の定義についてちょっと分かりにくかったのも確かです。

だからなのかどうかは不明ですが、平成30年の最新調査では設問自体が変更になったようです。

外部リンク:家計の金融行動に関する世論調査

データはここにあります。「二人以上世帯」と「単身世帯」についてそれぞれの数値を見ていきますと、


tannsinn.png
出典:「家計の金融行動に関する世論調査」[単身世帯調査](平成30年度)


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出典:【調査結果(単純集計データ)】[二人以上世帯調査](平成30年)


となっていて、預貯金を含む金融商品を全く保有していない世帯は、

単身世帯で全体の 5.6%
二人以上世帯で全体の 1.6%

という割合になりました。

個人的な感覚では妥当というかそのぐらいだろうというリアルな数字になったのではないかと思います。統計資料を見る時は本当に注意が必要です。


ここから余談になりますが、資料を読んでいて面白かったのは問6と問13です。


問6で「運用していた資金が元本割れした経験はありますか」という質問に対して、

「元本割れの経験が無い」と答えたのが単身世帯で72.6%、二人以上世帯で69.3%もあります。

ある程度株式投資をしていて元本割れの経験が全く無いのは考えにくいので、これは定期預金や国債などの元本保証での運用経験しか無い人の割合が大部分という事でしょう。

さらに問13で「あなたは、元本割れを起こす可能性があるが、収益性の高いと見込まれる金融商品について、今後、1~2年の間にどのくらい保有しようと考えていますか」という質問に対して、

「そうした商品を保有しようとは全く思わない。」と答えた人が単身世帯で63.5%、二人以上世帯にいたってはなんと80.5%もあります。


「貯蓄から投資へ」というスローガンの初出は小泉政権時代の2001年です。2018年現在でまだこんな数字なのです。

特に二人以上世帯の人はほとんど株式投資をしていないと思われるので、職場などでうかつに株の話題は振らない方が良さそうです。

なんせ株を「全くやろうとは思っていない」のですから、うさん臭い眼で見られます。

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