カテゴリー:資産運用関連

ゆうちょ銀行には民営化後も貯金額の上限が設けられていて、2016年4月に変更があり現在その金額は1300万円です。
 

2016年4月1日(金)から、ゆうちょ銀行にお預け入れいただける貯金の預入限度額がお1人さま1,000万円から1,300万円に変更となりますので、お知らせします。

2016年03月25日 ゆうちょ銀行にお預け入れいただける貯金の預入限度額が変わります(ゆうちょ銀行)


ではゆうちょ銀行で貯金額が1300万円を超えた時に何が起こるのかというと、内容証明でお知らせが届くことがあるようです。

お知らせの内容は貯金額が上限を超えたことと、上限以下になるように貯金額を減らす事をすすめるものらしいですが、実は1300万円を超えたまま放置しても実際は何も支障は無いようです。

ただ、上限を超えた部分の貯金には利子が付かなくなるだけです。限度額を超えた分は振替口座(民間銀行の決済用普通預金口座に相当)で管理されるようになります。

という訳で、ゆうちょ銀行の上限が撤廃されなくても、1300万円以上の金額を貯金するのは可能です。マイナス金利下の超低金利時代では、実質的には特にデメリットは無いと言えます。


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普通貯金と定期性貯金を合計した上限額が1300万円ですが、普通貯金の上限額は1300万円以下で自分で設定できるようになっていて、ゆうちょダイレクトにログインすれば確認できます。

上限額は過去郵便貯金時代から何度も引き上げられているので、古くから口座を持っている人は確認してみたらいいかもしれません。

この普通貯金の上限額をゆうちょ銀行では「オートスウィング基準額」と呼び、ゆうちょダイレクトからも変更することができます。基準額を超えた分は自動で振替口座にスイングされる訳です。

ペイオフで保護されるのが1000万円までなので、仮にオートスウィング基準額を1000万円に設定して定期性貯金がゼロなら基準額1000万円を超えた分は振替口座に入り、利子を放棄する代わりに全額保護されることになります(振替口座は全額保護の対象なので)

基準額を限度いっぱいの1300万円に設定すれば1300万円分利子が付く代わりに300万円分は保護されない事になります。まあゆうちょ銀が破綻する事はまず考えにくいのであまり意味は無いかもしれませんが。

まとめると、

・普通貯金と定期性貯金を合計した上限額が1300万円
・1300万円を超えて入金されても実質的な問題はあまりない
・普通貯金の上限額を「オートスウィング基準額」と呼び1300万円以下まで変更可
・オートスウィング基準額を超えた分は振替口座にスイングされ利子は付かない

という事になります。


ただ2018年12月にこういう報道もありました。

政府の郵政民営化委員会は26日、ゆうちょ銀行の貯金の限度額を引き上げる意見書を公表した。現在1300万円の枠を普通預金にあたる通常貯金と定期性貯金に分け、各1300万円と計2600万円に倍増させる。

ゆうちょ限度額、来春に倍増2600万円 運用難でリスクも(日経新聞)


決定したら記事も書き直しますが、現在通常貯金と定期性貯金で合計1300万円のところ、通常貯金と定期性貯金それぞれ別に1300万円の枠で合計2600万円になるようです。

記事の論調ではマイナス金利下で銀行側としてもただ預金を集めても運用難なので、上限額の変更はこれで打ち止めにしたいような感じです。打ち止めならこの記事の更新も以降はしなくて済みます(笑)

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わりと常識的な事ですが、初心者は抜け落ちやすいポイントです。

高利回りの外国資産を検討する時は、必ずその国の無リスク金利(リスクフリーレート)と比較します。無リスク金利は定期預金や国債の利回りをイメージすれば良いでしょう。

例えばある国の高配当株の配当利回りが10%あったとします。

配当利回り10%というと凄い高配当に思えますが、まず落ち着いてその国の無リスク金利を調べてみましょう。

もし定期預金で8%も金利が付くような国だったら、元本保証で確実な金利と、リスクを負う株式の配当金の利回りの差が2%しかない事になり、配当目的の投資としては魅力が無いことになります。

もし自分がその国に住んで生活する事を考えるとまず定期預金にするでしょうね。なのに日本人がわざわざその程度の配当利回りの株式にリスクを負ってまで投資するのは割にあいません。

外国の不動産や社債でも同じ事が言えます。無リスク金利とリスク資産の差を考慮して、リスクを負って投資する価値があるかどうか考えるのが最初の作業になります。


現在の日本では国債や定期預金の利率がほぼゼロでずっと張り付いているので、無リスク金利とリスク資産の利回りを比較する、という作業を忘れがちです。

この日本と外国の金利差があるので、外国の高利回り(に見える)金融商品を日本人が買って外国人が売るという構図になりがちです。

日本人の感覚で買いごろと思っても、現地人が妥当と思う価格、あるいは現地人でも行き過ぎと思う価格まで売り込まれる可能性があります。

外国人の視点立ってまずその国の無リスク金利(リスクフリーレート)を確認、比較するという作業を忘れないようにしましょう。

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米国株で年7~9%で長期安定的に運用すれば複利の力で500万円が30年で4000万円以上に~といった皮算用をよくネットで見かけるのですが、これは夢物語でしょう。

理由はアメリカの成長率やインフレ率が長期的に見るほど鈍化していくのと、そもそも米国株価指数という暴れ馬の毎年の変動率が大きすぎて30年程度では運用が落ち着く保障がどこにも無いからです。

ピーター・リンチもこう言っています。

1973年~74年の暴落の時も、誰も予測できなかった。当時私は大学院にいて、株式市場は年間9%上昇すると習ったのに、それ以来上昇率が9%であった事はなかったし、その後も、どの程度上がるかよりも、もっと単純に相場が上がるのか下がるのかを教えてくれる、信頼に足る情報筋さえもいまだに見つからない。大きな変動はいつでも私もびっくりさせ続けている。

「ピーター・リンチの株で勝つ」より引用

ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け


1970年代前半に大学院で「株式市場は年間9%上昇すると習った」ピーター・リンチもいきなり大暴落(1973年のオイルショック。40%以上の大暴落で株式の死と言われる長期間の停滞)を目にしているし、それ以後もちっとも株価は落ち着いていません。神の視点で過去を見れば上昇しているというだけです。

殆どの人間の資産形成期間である30年は神の視点で見ればまだ長期とは言えないでしょう。ずっと下がり続ける事だってありえます。


では100年ならどうか。

100年後の米国株価指数について、バフェットは2017年に「NYダウ平均が100年後には100万ドルを超える」と発言しています。

2017年当時のNYダウ平均は2万3000ドルぐらいなので、これが100年で100万ドルを超えるとすると、複利運用での平均年間リターンは3.85%と逆算されます。

バフェットは今後のNYダウの超長期の平均年間リターンを、この程度に見積もっている事が分かります。7%でも5%でもないので、やや弱気な予想でしょうか。

今後100年という投資期間では確かにこのぐらいに落ち着くかもしれませんし、額面で43倍という結果には複利の威力を感じさせます。

しかしその前半の30年で実際にどういう株価推移を辿るかは誰にも分からないし、毎年きっちりその通り上がり続けることはまず無いという不確実な世界です。最初の30年ずっと横ばい又はマイナスでも100年でこの数字は達成できるのですから。

関連記事:アインシュタインは「複利は人類史上最大の発見」と言ったか?

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たまたまある銘柄で大きく勝った人が、そこで勝負を切り上げて偉そうにしていると「勝ち逃げ」と批判される事があります。

確かにムカつく態度ではありますが、勝ち逃げ自体は勝負の世界では悪い事ではなく、むしろ称賛されるべき態度です。

「大数の法則」はギャンブルをする上で必ず知っておくべき基本的な理論です。

大数の法則とは、コイン投げを数多く繰り返すことによって表の出る回数が1/2に近くなど、数多くの試行を重ねることにより事象の出現回数が理論上の値に近づく定理のことをいう。

大数の法則とは

理論値より飛びぬけて大きく勝つのはまぐれの産物であり、強いギャンブラーほどいかにこの「まぐれ勝ち」を狙えるかを研究しています。

当たり前の賭け方をすれば当たり前に勝ったり負けたりするだけです。そして場代の分だけ負けが込んでいきます。

そして運よくまぐれ勝ちを引き当てたなら、それ以上勝負すべきではありません。勝負を続行するほど勝ち分が均されて理論値に近づいていってしまいます。

確率に逆らってまぐれ勝ちした分は、むしろ確率と時間を味方に付けた堅実な投資に回した方がいいでしょう。これが賢明なる「勝ち逃げ」です。

初期資金に恵まれない人はどこかで「まぐれ勝ち」をする必要があります。

私も株式投資を始めたころはいかに努力せずツキだけで勝てないかという「賭け方」の研究をしていました。

たまたまこれを達成した人はやっかみ半分の批判を受けますが、批判してるヒマがあったらむしろいかにツキに恵まれてまぐれ勝ちすることが出来るか研究して、大いにまぐれ勝ちを目指すべきですよ。

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