- 投稿 2016/09/17 更新
- 資産運用関連 - 金融リテラシー
損失回避性
損失回避性とは、利益から得られる満足より同額の損失から得られる苦痛の方が大きいことから、損失を利益より大きく評価する人間心理のことをいう。
これだとちょっと分かりにくいから有名な例を挙げます。
1 無条件で100万円貰える。
2 2分の一の確率で当たれば200万円貰えるが、外れたらゼロ。
どちらの選択肢を選んでも、得られる金額の期待値は100万円になります。
参考記事:日本人の「損失回避傾向が強い人の割合」はめっちゃ高い。だから金融教育が必要。
どちらを選んでも期待値は同じですが、実際には1番を選ぶ人が圧倒的に多いです。
これは、もし2番を選んで外れた場合の精神的苦痛が想像できるからです。期待値が同じなら精神的にラクな方を選ぶでしょう。
これがもし、
1 無条件で100万円貰える。
2 2分の一の確率で当たったら300万円貰えるが、外れたらゼロ。
だったらどうでしょうか。
1番の期待値は100万円で、2番の期待値は150万円です。
2番を選ぶ方が明らかに有利ですが…
これでもまだ1番を選ぶ人が多いと思われます。
期待値うんぬんより外れた時に、「得られるはずだった利益を失う」精神的苦痛に耐えられないのです。
株式投資で人間心理に従って取引していると、含み益を失う苦痛に耐えられずさっさと売ってしまい、含み損には無駄に耐える事になります。株式投資でフツーの感覚の人がなかなか勝てないのはごく自然な事です。
理論的にはプラスサムのはずの株式投資でも、裁量取引では最終的に8〜9割の人が負けて終わるという真偽不明の話もあります。
しかし、この人間心理を踏まえて考えれば別にそんなに不思議な事ではありませんね。十分にありえそうな話です。
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