カテゴリー:資産運用関連


※2018年10月26日臨時更新

※松井証券の信用買い評価損益率が、今年最悪を更新しています(口座を持っている人は見られますが、規定により26日当日分は転載できません)。


信用評価損益率の見方の補足記事です。

前記事:松井証券の信用評価損益率は相場の天井を予想するのにかなり有効

騰落レシオなどの「売られすぎ、買われすぎ」指標は先行性があり、ピークをつけてからしばらくして株価の方もピークをむかえる(傾向がある)と言われています。

いっぽう、信用評価損益率の方は割とすぐに株価と連動している傾向があります。だから速報性が大事なのです。

松井証券の限られた店頭データとはいえ、即日の数字が夜には確認できるのは貴重です。

当日データは松井証券に口座を持っている人(希望者のみ)しか確認できないので、口座を持っていない人は開いておく事をお薦めします。






前記事で、信用評価損益率が株価の天井を予想するのにある程度有効なのは分かりました。

では株価の底を予想するのはどうかというと、こちらもかなり使えると思います。

一般に信用評価損益率がマイナス20%に近づくと目先の底になりやすい、と言われています。

マイナス10%を超えたあたりで信用取引の個人投資家の損切りが始まり、マイナス15%あたりで損失が耐えがたくなり、マイナス20%あたりで総悲観となって最後の投げ売りがあって底打ち、というのが一応の目安です。

通常の調整だとマイナス15%まではなかなか行かず、なんとかショックレベルだとマイナス20%前後まで行くのがイメージですかね。


まだ記憶に新しい人も多い直近の例で言うと……


チャイナショックがあった2015年の8月25日にマイナス19%弱でこの年最大のマイナス。

そこから約一か月後の9月29日に再びマイナス17%台を記録して、この時株価も大底をつけました。

しかし凄かったのはむしろその翌年で、

年明けから株価の下落が続いた2016年の1月21日にマイナス21%。

日銀マイナス金利ショックが直撃した2月12日にはマイナス26%弱まで行きました。

この時、同時に株価もいったん底。信用評価損益率が異常値を出した時はだいたい行き過ぎた値動きになっているので、おおむねそのようになりやすいのです。

その後は春先にかけて株価は回復基調だったのですが、だんだん雲行きが怪しくなって6月24日にまたマイナス19%台を記録。

株価も同時に数年来の大底です。以来、日経1万4000円台から2018年の2万4000円まで1年半も大した調整もなく上昇を続けました。

関連記事:大損して心が折れかけている人へ(改定版)


振り返ってみると2017年の相場は異常で、信用評価損益率がマイナス10%を大きく超えることすら、ほとんどありませんでした。マイナス15%にはかすりもしていません。

2017年の相場が異常だったせいで、2018年は年初から「カン」が狂ってる人が多かったかもしれません。

2018年は2月の急落時はマイナス10%程度、7月にマイナス15%を記録しています。


外部参考リンク:【限定サービス】当日更新分のネットストック投資指標について(松井証券)

注意として、松井証券の信用評価損益率は口座にログインしなくても見る事はできますが、当日更新分を確認できるのは口座を開いている人のうち希望者に限定されます。

信用評価損益率は騰落レシオなどの先行指標と違って速報性が大事なので、口座を開いておくことをお薦めします。







最後に蛇足ですがちょっと大事な事があります。

例外中の例外になりますが、リーマンショックの2008年は信用評価損益率がマイナス20%越えはあたりまえで、マイナス30%台を連発して最高でマイナス40%弱を記録するという、ワケのわからん事になっていました。

さすがにこのレベルの経済恐慌がひんぱんにあっては困りますが、ここまで行くとあらゆる指標は役に立たなくなるという事は、頭のスミにでも置いておいた方が良さそうです。

外部参考リンク: 2市場信用取引残高 (一般信用と制度信用の合計)

↑2001年からのデータはここで見られるので便利です。

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株をやってる人で職場などで株や資産額の話をする人があまりいないのは、まあ危機管理でしょうね。

私もサラリーマン時代は人に自分から株をやってるとは言った事はありません。

ロクな事にならないのが分かっているからです。

株式投資の経験がある人がそもそも少ないから、投資については理解されず単なるギャンブルと思われがちです。

そんな所へ持ってきて、株やってますアピールをするのは百害あって一利がありません。

まあ時代もだんだん変わっていくとは思いますが、当分はそんな感じでしょう。



ひとつ恐ろしい話があります。

あれは退職半年前ぐらいの事だったか、休日にとある大型書店にいた時に、たまたま当時の上司のひとりに鉢合わせた事があります。

運の悪い事に、私はその時たまたま本屋の投資本コーナーに居て、熱心に投資本を物色していたのです。

だから上司の接近に気がつきませんでした。

株で1億とか、FXで億万長者とか、株主優待で生活とか、頭の悪いタイトルの本が並んでいる一角で熱心に投資本を探してる所を目撃されてしまったのです。

君は株をやるの?とか聞かれて何か誤魔化した記憶があります…

その後ほどなくして職場で、アイツは株をやってるらしい?という噂が拡がって、株の始め方などを聞かれたりしました。

お得な優待株とか聞かれた時の気持ちはお察し下さい…


最終的に噂がどこまで拡がってどういう話になっていたかは知りませんが、何せ特に切迫した理由もなく仕事を辞めるものだから、株で儲ける=退職という図式が成立したものと思われます。

人が勝手に想像するのは止める事ができません。この場合はだいたい当たってるし。

この件で直接的な被害は何もないのですが、やはり他人に「株をやっている」ことを知られるのは嫌な気がします。



「株をやっている」人は気軽に人に言えない環境があるので、どうしても孤独になりがちです。

そこでネット上で同じように「株をやっている」人に対して、熱心に心情を吐露する人がいるのです。

若干引くぐらいに。

孤独の反動です。


そいいう気持ちは分かるのですが、たとえ匿名であっても、赤の他人に自分の投資する株をどう思うかどうしたら良いかとか、詳細な資産額を知らせるのはやり過ぎです。

たとえ「株をやってる」同好の士であっても、やはり他人の事にそこまで興味は持ちにくいです。

だいたいお金が絡む話ですし、ネット上の話としても慎重になります。

孤独のあまり距離感がおかしくなってる人がいるという事です。

個人的にはグイグイ来る人よりむしろ、「投資家の孤独」を理解している人の方が好感が持てます。

どこまで行っても自己責任の世界なので、他人は何も関係ないという事です。

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株価が大きく下がると、下げ幅がニュースになります。

日経平均マイナス1000円とか。

この時、ニュースでは下落率ではなく必ず下落幅が使われます。その方が数字の印象が強く、視聴者の耳目を集めるからです。

しかし同じマイナス1000円でも、日経平均2万円の時と1万円の時では率にして5%と10%、全然違います。

そこで投資家としては、株価のニュースは幅を聞いてすぐに頭の中で率を計算できる癖をつけた方がいいでしょう。

NYダウなども年々高値を更新しつつあるのだから、下げ幅で史上三番目とかワーストとかいう表現にはインパクトはともかくあまり実際的な意味はありません。


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この表は日経平均の「下落幅」の歴代ワースト20です。

下落幅のデータは日経平均プロファイル(日経の指数公式サイト)から、そして参考として「下落率」を計算しました。

マイナス4%に満たない下落でも、下落幅で見るとワースト20にいくつかランクインしているのが分かります。

2018年10月11日の日経平均、下落幅はマイナス915.18円でした。

23500円からの下落だから率にしてマイナス3.89%、4%未満です。

この下落率は歴代で見るとどのくらいの位置でしょうか。下落率ランキングを見てみます。


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このように下落率4%前後程度では、ワースト20にも入れない事が分かります。

目安として一日の日経の下落率がマイナス6.5%を超えたらワースト20入り、マイナス7.5%を大きく超えたらワースト10入りで歴史的な大暴落の一日と言えるでしょう。

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関連記事:こんなに儲けていいのかしら。信用評価損益率について。

信用評価損益率は信用取引している投資家がいくら含み損を抱えているかをあらわす指標です。

日々公表される松井証券の信用評価損益率を監視していると、相場に参加している個人投資家のふところ具合を数字で確認できるので、相場の体温みたいなものが感じられます。

※松井証券の店内だけの数字です。他には二市場(東証・名証)の信用評価損益率が公開されてます。速報性が無いので体温としてはすでに下がってると思います(笑)

相場の天井を予想するには、かなり有効な指標だと思っています。

総悲観は買いだとか、楽観は売りだとか、靴磨きの少年(今時そんなのいませんが例えとして)が株の話をしたら天井だとか、もっともらしいですが感覚的な話はあまりアテになりません。

投資家のカン、というものはあると思いますが、それはあくまで各種の指標、具体的な数字を把握して総合的に判断した上で、「カン」と呼ばれるものが働いてくるのだと思います。

信用評価損益率もそのひとつです。

そう考えればあながち非科学的な話でもありません。






信用評価損益率は、通常はマイナスになっています。つまり含み損の状態です。

これは信用取引をする人は、利益が乗って損益がプラスになるとさっさと決済して利益確定してしまうからです。

信用取引は金利などのコスト負担があり、売り方なら逆日歩の心配もあるので基本的に短期決戦と考える人が多いのです。

個人投資家の売買がそんなにヘタクソだとは思いませんが、そういう理由で信用評価損益率はマイナスになるのが普通だと考えて下さい。

一般的に、信用の買い方の評価損益率がマイナス20%に近づくと「追証」がかかり、「投げ売り」が発生して目先の底、逆に0%に近づくと総楽観で天井が近いと言われています。


ところが、日経平均10万円という強気な声も聞かれた2018年の1月に、この信用評価損益率(買)がプラスになるという珍事が発生しました。

これはアベノミクス初期の2013年以来のことで、かなり珍しいです。

信用評価損益率(買)がプラスということは、すでに利益確定した人を含めて、信用取引をしてる人は誰でもみな勝っている状態で、何か異常な事態が進行している象徴ともいえます。

案の定、月末には過熱した投機気運のシンボルだった仮想通貨が崩れ始め、2月に入ると株式市場も暴落してしまいました。


ただし、信用評価損益率(買)がプラスになるとただちに天井、というわけでもありません。

前回の2013年の例では、この年はアベノミクス初期の年です。

信用評価損益率が年初にプラスになってから(選挙も終わったしそろそろ調整か?という声もありました)、株価はなんとそこからさらに棒上げに上げ続け、春先まで数か月にわたって歴史的な株価上昇を演じました。

いやあ、あれは凄かったですね。この先もそうそうは無いことでしょう。

ようするに、信用評価損益率(買)がプラスになるのは珍しい事であり、プラスになった時は何か異常な事が起こっているという事です。

歴史的な大相場に突入するか、はたまた大天井になって相場の転換点になるか……

それは分かりませんが、いずれにしても松井証券の信用評価損益率は監視する価値はあると思います。口座を開いている人だけが当日更新分の指標を確認する事ができます。

外部リンク:信用評価損益率のご紹介(松井証券)






補足記事も読んでください。

関連記事:株価の底はいつなのか?松井証券の信用評価損益率で需給面と心理面から考える

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