カテゴリー:配当金生活

電子交付の「特定口座年間取引書」(PDFファイル)を印刷したものは確定申告の添付書類として使えるか?

これも毎年アレどうだったっけ?と話題になりますが、結論から言うと使えません(平成30年分まで)

どの証券会社のQ&Aでも使えない、と書いてあります。

当社からお客さまに電子交付にて提供する「特定口座年間取引報告書」および「上場株式配当等支払通知書(外貨建の配当金等)」は、確定申告の際の添付書類としてご利用いただくことができません。

年間取引報告書等の発送について(SBI証券)


なお、電子交付閲覧画面から印刷された「特定口座 年間取引報告書」は、確定申告には使用できません。

年間取引報告書を電子交付で閲覧したいのですが、できますか?(楽天証券)


ただし、電子交付された特定口座年間取引報告書等、一部の書類は確定申告時の添付書類としてご利用いただけません。

電子書面は税務署に提出する証明書類として認められますか。(松井証券)



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ただこの記事を読んでいる人の中でも、「アレ?PDFファイルを印刷したやつで毎年確定申告してるよ?」という人もいるかもしれません。法律では使えないはずなのですが、現場レベルでは結構うやむやになっているのかもしれません。

みずほ証券ではこういう書き方になっています。

電子交付された「特定口座年間取引報告書(PDFファイル)」を印刷したものは、確定申告に使用できない場合があります。

電子交付される「特定口座年間取引報告書」は確定申告に使えますか?


なぜ使用できませんと書かないのか考えると、たぶん使用できないと書くと俺は印刷して申告して通ってるけどどうなってるの?とさらに質問が来て面倒臭い事になるからだと推察します。

基本的に証券会社に細かい税金の手続きの問い合わせをしても無駄で、税務署に聞いて下さい、となるだけです。


この使えません、いや使えたよ?のちょっと不毛なやり取りが毎年繰り返されていたのですが、調べていくと平成29年の税制改正でこの問題が解決されていた事に気が付きました。

上場株式等に係る配当所得等又は譲渡所得等の金額を申告する際に確定申告書等に添付する特定口座年間取引報告書の範囲に、金融商品取引業者等から電磁的方法により交付を受けた当該特定口座年間取引報告書に記載すべき事項が記録された電磁的記録を一定の方法により印刷した書面で、真正性を担保するための所要の措置が講じられているものとして国税庁長官が定めるものを加える。

平成29年度税制改正の大綱(財務省)


これが平成31年分(2019年分)の確定申告から有効なので、来年からはこの問題で揉めなくて済みそうです。来年からは印刷したものも使えます。いやあ良かったですね。

関連記事:来年からは紙ベースの確定申告でも特定口座年間取引報告書の添付は不要

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先日電子申告(e-Tax)で確定申告は済ませたのですが、特定口座年間取引報告書の提出は省略しています。

しかしどうも必ずしも電子申告(e-Tax)の場合は特定口座年間取引報告書の提出を省略できるんだよ、とは言いきれないようです。

というのもひとくちに電子申告(e-Tax)とは言いますが、電子申告(e-Tax)のやり方にもいろんな方法があるからです。

・スマホで電子申告(e-Tax)
・「作成コーナー」のWebページで入力しての電子申告(e-Tax)
・「Web版のe-Taxソフト」を利用しての電子申告(e-Tax)
・「ソフト版のe-Taxソフト」を利用しての電子申告(e-Tax)


このうちスマホで電子申告は今のところ機能的に使えないので関係ありません。

関連記事:【悲報】スマホで確定申告、スマート申告が超絶使えなかった件【やっぱり】

「作成コーナー」のWebページで入力しての電子申告(e-Tax)では、問題なく省略できるはずです。以下が根拠の引用です。

1 添付省略
「e-Taxにより税務署に提出する。」を選択している場合、作成コーナーにおいて「特定口座年間取引報告書」に記載された内容を「金融・証券税制(特定口座)」画面に入力すると、その入力されたデータは申告書データと併せて送信(電子申告)されます(注1)。
これにより、確定申告書に添付すべきこととされている「特定口座年間取引報告書」は、提出を省略することができます(注2)。

「e-Taxにより税務署に提出する。」を選択している場合の「特定口座年間取引報告書」の提出について

問題は、「Web版のe-Taxソフト」を利用しての電子申告(e-Tax)の場合と、「ソフト版のe-Taxソフト」を利用しての電子申告(e-Tax)の場合です。

長いですが引用します。

2 「特定口座年間取引報告書」データの送信
金融商品取引業者等から電磁的方法により提供された「特定口座年間取引報告書」(金融商品取引業者等の電子署名を付した一定のXML形式のものに限ります。)をお持ちの方は、この「特定口座年間取引報告書」を申告書データと併せて送信(電子申告)することができます。
この場合、「特定口座年間取引報告書」に記載された内容の入力をし、申告書データの作成後、「送信準備(同時に送信する決算書等データの選択)」画面において、申告書データにこのXML形式の「特定口座年間取引報告書」データを結合し、送信(電子申告)してください。
なお、上記方法でデータを送信した場合、「特定口座年間取引報告書」を別途、税務署に提出する必要はありません。

「e-Taxにより税務署に提出する。」を選択している場合の「特定口座年間取引報告書」の提出について

要するに、証券会社から提供された特定口座年間取引報告書のデータがあれば、Web版なりソフト版なりのe-Taxソフトを使用して申告書と併せて送信することができます。この場合は当然ですが紙の特定口座年間取引報告書の提出は不要になります。

そして、特定口座年間取引報告書のデータが無い場合は、申告書と併せて送信できないので、別途に特定口座年間取引報告書の提出が必要になる、と読めます。

SBI証券などでは確定申告用に特定口座年間取引報告書のデータなどは提供されない?ようですから、e-Taxソフトを使用して確定申告する場合はどちらにせよ特定口座年間取引報告書の提出が必要になるようです。

要するに「作成コーナー」を利用するにせよe-Taxソフトを利用するにせよ、国の定めた形式で特定口座年間取引報告書の内容を送信している訳であって、e-Taxソフトを利用して電磁的な特定口座年間取引報告書のデータが送信できない場合は紙の書類を提出するしかない、ということのようです。

ここまで理解して腹落ちするまでに時間がかかりましたが多分そういう事だと思います。

添付書類を省略してオンラインで確定申告が完結するのが電子申告(e-Tax)の利点だと思うので、別途書類の郵送が必要になるようでは何だかなあという気がします。

対策としては、e-Taxソフトを利用せずに「作成コーナー」のページから確定申告することでしょうか。ライトな確定申告なら「作成コーナー」を利用するのが一般的なので大多数の人にとっては関係無い話かもしれませんが、もし青色申告ソフトなどを使用していてe-Taxソフトと連携させたい場合は問題が出てきます。

どちらにせよ添付書類の省略はあくまで省略できるだけであって、法定申告期限から5年間は税務署から提出を求められたら提出する必要があります。

税務署から連絡があって添付書類の提出を求められたら速やかに提出しなければいけません。あまり拘ることでもないのかもしれません。

外部参考リンク:e-Taxを利用して所得税の確定申告書を提出する場合の「源泉徴収票」や「生命保険料控除の証明書」などの第三者作成書類の添付省略の制度について教えてください。

※この記事は私が調べて勝手に考察した内容で税務署や国税に質問して裏を取ったりはしていません。実際はどうなんでしょうねという感じです。
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配当所得を所得税は総合課税、住民税は申告不要(源泉徴収で終了)で申告する事により、国民健康保険料などの判定基準に影響を及ぼす事なく、配当控除のメリットだけを受けて税金を安くする事ができます。

関連記事:【超朗報】上場株式等の配当の課税方法、実質見直しで所得税と住民税を別々に分けることができる!【配当生活に追風】


配当金生活では源泉徴収と比べていくら安くなるのか、具体的に計算してみます。

モデルケースでは日本株1億円、配当利回りを3%とし、税引き前の配当所得300万円のケースで考えてみます。配当金以外の所得はゼロとします。


源泉徴収では、20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%、地方税5%)が源泉徴収され、そこで申告不要制度を利用した事になり課税が終了になります。何もしないでいいのでラクではありますが……

この税率だとざっと税金61万円弱です。苦労して1億円の資金を用意しても、300万円の配当のうちこれだけ税金を持っていかれるとなかなかツラいですね。


源泉徴収ありの特定口座でも、あえて配当所得を確定申告する事はできます。

わざわざ確定申告するのは配当控除を受ける為ですが、住民税を申告するメリットは配当控除を考慮してもほぼ無いので、所得税のみ総合課税で確定申告し、住民税は申告不要制度を利用します。

すると課税は次のようになります。

・所得税10%(累進課税。課税所得金額195万円超 330万円以下のゾーン)で配当控除率10%。合計0%。
・住民税5%(申告不要制度を利用。源泉徴収のまま)


合計で5%になり、このケースで金額にして15万円になります。


つまり日本株1億円、配当利回り3%、配当金300万円、その他の所得ゼロのケースで、税引き後の配当金は源泉徴収の場合は240万円弱所得税は総合課税、住民税は申告不要で別々に申告した場合は285万円になります。

確定申告の方法を検討するだけで、その差はなんと45万円ちょっとにもなります。


この例では所得が配当所得のみで非常にシンプルなので間違えようがないですが、実際は人によって収入の種類や家族構成などは全然違うので多少損益分岐点の計算が複雑になります。

しかしそれでも基本的に配当所得を所得税は総合課税、住民税は申告不要(源泉徴収で終了)で申告する事によって所得税で配当控除を受け、住民税は申告不要で5%に留めるのが有利なケースが多いのは間違いないでしょう。

法律改正で配当所得を確定申告しても住民税を申告不要に出来る事が明確化されたので、国民健康保険料などの判定に影響しなくなったのが損益分岐点の計算を簡単にしていますし、住民税で配当控除を受けるより申告不要とした方が住民税の税率も安くなるからです。

この辺りは混乱しやすいところなので、自分用と思って簡易な表を作成しました。

h.png※復興特別所得税は一部省略

195万円超330万円以下が一番おいしいゾーンですが、実際は配当所得以外の所得もあるのが普通かもしれません。そうするとこのゾーンは超える可能性もあります。

330万円超695万円以下でも5%ほども安くなります。695万円超900万円以下でもまだ少しだけ安くなりますね。

配当金生活と言えるほど配当所得がある人は、表を見ながら他に個人事業、アルバイトなどでいくらまで稼ぐのが効率が良いか考えると良いでしょう。

現在そこまで配当所得が無い人も、税制的にお得なのは明らかなので配当所得を増やしていくモチベーションにつながるのではないでしょうか。

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配当所得のある人はサラリーマンでも確定申告しよう、という話です。

株の配当金の税率は20.315%ですが、その内訳に関心がある人は少ないです。

配当金の税金は源泉徴収なので、大半の人は配当金を貰って税金に関心もなくそのままスルーなのです。

実にもったいない。この内訳がミソなのに。

源泉徴収される配当金の税金の内訳は、所得税が15.315%(端数は復興特別所得税というやつ)、住民税が5%です。

ところが配当所得を総合課税で確定申告する場合は、所得税が合計所得に応じた累進課税で、住民税が10%になります。ここから所得税も住民税も配当控除が適用されます。

住民税がミソです。

住民税は配当控除を適用しても最大7.2%までしか下がらないので、住民税に関しては源泉徴収のままで申告不要とした方が常にお得です。

所得税に関しては課税所得金額が900万円を超えると税率が23%から33%に上がるので、ここがボーダーラインになります。

「課税所得695万円超 900万円以下」の部分の税率が23%で配当控除10%を適用すると13%になり、これに住民税5%を足しても合計約18%で、申告しなかった場合の20.315%よりお得になるというわけです。

さらに課税所得金額が下がるにつれ所得税率が20%、10%、5%と下がっていくので、低所得層のサラリーマンほどお得になっていきます。

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確定申告なんて関係無いよ、と言わずにサラリーマンだからこそ確定申告することを考慮すべきです。

サラリーマンは税金を源泉徴収されて損だと誤解している人が多いですが、実はサラリーマンは税制的に恵まれています。給与所得控除という経費が無条件で認めらているからです。

自営で経費を増やすのって頭を悩ますんですよ。サラリーマンはそれが無条件で認められている。これは優遇です。

そしてサラリーマンでも別に確定申告は出来るのに、なんで確定申告もせずに税金が高いとか文句言ってるのか意味が分かりませんよね。

重要ポイントは、

・2017年度の税制改正で、配当金の所得税と住民税の課税方法を別々に選べるようになった

・住民税の税率がミソ。源泉徴収のまま申告不要の方が安い

・所得税は総合課税で確定申告して配当控除の適用を受けた方が安い(課税所得900万円以下まで)

・配当金の所得税を総合課税で確定申告、住民税を申告不要とする事で税金を安くできる(還付金を受けられる)

サラリーマンで確定申告の経験が無い人にとっては、確定申告自体がハードルが高く面倒臭いかもしれませんが、ざっと計算してみて手間に見合う効果があると感じれば、挑戦してみてもいいんじゃないでしょうか。

税務署への確定申告に加えて市区町村役場への申告と、確かに手間は手間ですが、知識と経験が身につきます。

直接的な金額よりも、実はこちらの方がメリットが大きいのではないでしょうか?

サラリーマンであっても税金や社会保障に関する知識と経験が身につけば、今後どう行動していけば自分が有利になるか分かるからです。

もし確定申告するメリットが薄いと感じるなら、今後確定申告するメリットが増えるように行動して行けばよい話です。配当金を増やすとか。

確定申告しないのは金額的にも学習機会的にももったいない話です。

関連記事:【確定申告】配当金生活の確定申告まとめ

参考外部リンク(大和総研):上場株式等の住民税の課税方式の解説(法改正反映版)
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