カテゴリー:社会保障(年金・国民健康保険)
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↓先日こういう記事を書いたので、

関連記事:セミリタイア後は国民年金と国民健康保険に加入すれば民間の保険に入る必要は無い

セミリタイア後に民間の医療保険に入る必要は無いという事をもう少し理詰めで考えていきます。理詰めと言っても、理屈は簡単です。

一般的に一番気になる医療保険と言えば「がん保険」だと思います。

なぜなら日本人の2人に一人はがんになると言われていて、普段から保健会社の宣伝などで煽ってくるからです。まあこれだけ平均寿命が延びれば寿命が近づくとがんにもなります。平均寿命の短い昔の人はがんになる前に死んでいたから。

私は投資家というかギャンブラー気質なので、どうしても期待値で考えてしまうのですが……

冒頭のツイートの通り、医療保険の保険会社の取り分は5割くらいあります。ものによってはもっと高い。

がんになる確率が2分の一で、保険会社の取り分(競馬などのギャンブルで言う控除率、テラ銭)が5割とすると、これはどういう事か。

つまり期待値としては、がんになったらめでたく?払った保険料と同じくらいの払い戻しがあり、がんにならなかったらもちろんゼロな見込みになるという事です。

……これならやはり、保険料分を堅実に貯金でもしておいた方がマシではないでしょうか。

もちろん保険はギャンブルと非常に似てますが厳密に言うと違うものでしょうし、存在価値はあると思いますが、結論としてはこの期待値では不要としか言えません。私の見解が不謹慎というより、保険会社のぼったくりの方が酷いというべきでしょう。

日本は公的な医療保険制度が整っているので、冷静に考えれば民間の医療保険は必要性が薄いはずです。ましてこれだけ保険料が割高だと保険会社の戦略としてはがんの恐怖を煽るしかないのでしょう。もっと保険料を下げる余地はあるはずです。

2人に1人ががんになると言われる時代、高額かつ長期的な負担は誰もが避けたいと思うものだ。そのようななかで、公的な制度を最大限に活用すればかなりの額の助成が受けられることを知っておきたい。

将来がんになっても公的な制度をフル活用すれば民間の医療保険に入る意味は薄いです。

制度を活用する事といざという時の蓄えがある(セミリタイアする人ならあるのが普通)ことを条件に、国民年金(又は厚生年金)と国民健康保険に加入していれば十分でしょう。

高額療養費制度があるので、高額な手術や入院費用がかかっても多くの場合一か月10万円以下で済みますし、もともと収入が少ないセミリタイア者だとびっくりするぐらい安い時もあります。(住民税非課税世帯だと非常に安い)

差額ベッド代や食事代は制度の対象外ですが、病院に入院してまで豪華な個室や飯に拘らなくても良いでしょうから、希望しなければ済む話です。

民間の医療保険は仕事を休んだ時の収入減少を補うものと考えれば、もともと現役ではなく不労所得が主のセミリタイア者にはますます不要なものです。よく言うセミリタイアすると出費が減るというのはこういう所にもあらわれます。

国民健康保険はともかく、国民年金に加入する意味はというと、国民皆年金制度だからというのはもちろんですが、国民年金に加入していると障害者になった時に障害年金を受給できるというのがあります。

この障害年金が手厚いので、がんになったとしても民間の保険に加入しておく意味は薄いのです。同時に、国民年金を未納にしてはダメな理由にもなります。

ついでに言っておくと、国民年金は減免や全額免除を受けていたとしても、障害年金の受給資格はあります。未納だけはさすがにダメです。全額ちゃんと払うか、正式な手続きをしておきましょう。国民年金は基本的に得なので私はちゃんと全額払っています。当たり前と言えば当たり前ですが……

保険は金融派生商品(デリバティブ)で言うコールやプットといったオプション取引のようなものです。一定期間内に起きる可能性がある現象に対してお金を賭ける契約です。発生確率が非常に低いものに少額のお金を賭ければ宝くじ的な保険になりますし、確率は低いが長い期間ではいずれ発生する可能性があるものに継続的にお金を賭けていけば高コストな保険になります。

賭け事は出来るだけやらない方が良いというのが一般論だとしたら、保険も出来るだけ掛けない方が良いというのも一般論になりうるはずです。

保険は賭け事ではなく互助の精神だ、というのも国民皆保険制度がある日本ではそちらで十分という話になります。高い保険料や税金を払ってますしね。

しかし日本の国民性としてギャンブル嫌いの保険好きというものがあり、国民皆保険制度があるのに、なぜか好き好んで民間保険に入るのが当然という風潮があります。

保険に入る人はちゃんとしたしっかりした人だ、という理解しがたい空気があり、保険に入っていないとロクデナシのいい加減な人だと思われがちです。

その中で保険に入る必要は無い!と言い切るのは思い切りが要る事ですが、私はむしろこのような人の方がお金が貯まりそうなちゃんとした人だと思っています。

保険に入る必要がある人は入れば良いのですが、保険に入る事が目的化していて、まず保険に入ってから考えるという人が多いのが現実です。保険に入るのは最後の手段だと思って最初からよく考えた方がいいです。

※冒頭に記したとおり、公的な制度を把握するつもりがあって、保険に入らない分蓄えや運用をちゃんとする人の話です。要するにセミリタイアできるような人向けの話。考え方の問題でそんなに難しい話ではないですが、そうでない人はおとなしく掛け捨ての保険にでも入っていた方が周囲に迷惑を掛けないで済むかも。

国民健康保険の保険料は地域格差がある事で知られています。

都道府県ごとにも差がありますし、同じ都道府県内でも市区町村ごとに差があります。

国民健康保険の保険料の算出は収入と世帯人数で決まってくるので、一概には言えませんが収入と人数が多いほど地域格差が気になってきます。

平成29年現在で、もっとも負担の大きい人口20万以上の都市のワーストはだいたい以下の通りです。

1 広島県広島市
2 兵庫県神戸市
3 北海道函館市
4 大阪府東大阪市
5 山形県山形市

逆に負担の少ないベストの都市は、

1 静岡県富士市
2 愛知県豊田市
3 神奈川県相模原市
4 愛知県春日井市
5 神奈川県平塚市

ベストとワーストでだいたい2倍くらいの格差があります。
高所得になると保険料が高止まりして地域格差は無くなるので、一番地域格差が直撃するのは中所得の人です。

特にワーストの上位は同じ府県内でも地域格差が大きく特に高いので、これらの地域に移住する人にとっては不満のあるところです。

が、しかし、2015年に医療保険改革法案が成立しており、2018年度から国民健康保険の運営主体を市町村から都道府県に移すことが決まっています。これにより都道府県内の地域格差は縮小するものと思われます。

外部参考記事:医療保険改革法案が成立 国保を都道府県に移管、平成30年度から

そうなると2018年度以降の様子をみたいところですが、都道府県ごとの平均値に寄せていくと考えると、現在でもだいたいの傾向は分かります。

市町村国民健康保険における保険料の地域差分析(厚生労働省)

東京、神奈川、静岡、愛知あたりが安く、

徳島、宮城、山形、大分、宮崎、佐賀あたりが高い。

ざっくり言って東京から愛知にかけてが安く、北海道・東北、四国、九州沖縄の一部の県が高いので、保険料を多く納める現役世代の比率をそのまま反映しているのでしょう。

いずれにせよ、2018年度から国保の運営主体が都道府県に移ることで現状の都道府県内のあまりの格差は是正されるはずなので、あとは都道府県ごとの格差をどう考えるからです。

早期リタイア後の移住先という観点では、所得は現役時代より減るのが普通なので、思い切って所得を減らせば格差が2倍程度あっても絶対額で見るとそれほど負担感は無いかもしれません。

私個人的には、配当金生活と青色申告控除の併せ技で国民健康保険料の負担は極限まで減らす事も可能なので、早期リタイア後の移住先を考えるのに国保の地域格差はあまり気にする必要はない、という結論に至っています。

ただなるべく所得が多く負担は少ない方が良いのは決まっているので、できれば移住先が極端に高負担で無いに越した事はないですね。

年金は払い損、という話は話題のみが先行して実はよく中身は理解していない…という人も多いんじゃないでしょうか。

サラリーマンは給料明細も手取り以外ロクに見ない人が多いですからね…

確かに年金の仕組みは分かりにくいです。わざと分かりにくくしてるんじゃないかしら、とすら思いますね。誰にでもわかるようにすると、明らかにおかしい、となって大騒ぎになりますし。

特に厚生年金の問題と国民年金の問題を混同してる人が多いんじゃないでしょうか。

厚生年金の仕組みは物凄く分かりにくいんです。しかも勉強しても楽しくもなんともない(知れば知るほど不愉快になる)ので、詳しく知りたがる人はめったに居ません。

しかもサラリーマンは給料から保険料天引き、どうしようも無いので余計無関心になります。で、よく分からないなりに年金は払い損、というのが世間の常識になってます。

厚生年金に関してはその理解でも大きくは間違っていないのですが…詳しく検証しようとすると一冊の本になるので、敬遠されがちです。保険料が労使折半というのがまた問題をややこしくしてますし…

その点、国民年金は払う金額も貰う金額も決まっているので、ある程度計算はできます。ざっくり言って保険料を40年払えば65歳から75歳までの10年間で元が取れる計算になります。頑張って75歳以上まで生きましょうね、という所です。一応、平均年齢まで生きれば払い損どころか大幅にプラスになる計算です。

ただこの計算も保険料が今のレベルで止まって、給付開始年齢が大幅に引き上げられない事が前提です。

「自分の時はどうなってるの?」というのが最大の関心事でしょうね。

計算自体は簡単なので、ヒマな人はエクセルでも使ってどのくらいのレベルまでなら逃げ切れるか計算してみればいいでしょう。あくまでも厚生年金に比べれば、ですが割と有利なゲームであるのが分かると思います。その分厚生年金が割を食っているのですが…

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