カテゴリー:投資本等
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さらに年月がたつにつれ、三千万円のお金を一年間で五千万円に増やすのはかなり骨は折れるものの全く不可能ではないが、毎年の日経平均の上昇率を上回り、しかもマイナスにはならないように三十億円の資産を運用し続けることは、ほとんど不可能に近いことを思い知らされた。つまり、株で儲けることと、マネーマネージメントは別であることにようやく気付き、ミドルリターンとローリスクを両立させることの難しさに遅まきながら突き当たったというべきだろう。

浦上邦雄 「相場サイクルの見分け方」より引用


よく指数を上回るのは無理とか、アクティブ投資はパッシブ投資に勝てないとか言いますが、これは個人投資家の事情に限って言えば大ウソです。

または株式投資は9割が負けて終わるといいますが、逆に言えば残り1割はずっと相場に居残って勝ち続けているのです。

機関投資家は勝ち続けると資金が巨大になってしまい、やがて指数に勝つことが困難になります。
それに機関投資家は運用を休む事ができません。
浦上邦雄氏はこの事を言っていると思われます。

機関投資家が大きなマイナスを出さないように(短期的にでも大きくへこむとファンドの運営に支障が出る)、かつ指数を上まわり続けるのは大変です。

もし浦上氏がそこそこの資産を運用する個人投資家の立場ならまた話は別でしょう。
1年で倍にするのも骨は折れるものの不可能ではないはずです。



一時的に株で儲けることと、長期的にコンスタントに資産を増やし続ける事はまったく意味が違います。

株式投資(投機)と資産運用の違い。

誰もが考える事ですが、ハイリスクハイリターン、あるいはミドルリスクミドルリターンの株式投資(投機)でてっとりばやく資産を作り、その資産をローリスクローリターンの運用で無理なく殖やせれば理想です。

これがハマれば早期リタイアが可能になりますが、そんなにうまく行くでしょうか?


浦上邦雄氏も言うように、これは難しくはあるものの、全く不可能ではありません。

日経平均などの指数と比較する必要はありません。1年で5割とか倍とかを目指す運用ならもとから指数などは眼中になく、いかに目的を達成する投資アイディアがあるかどうかが問題になります。

よく指数を上まわるのは困難、とか分かったような事をいう個人投資家がいますが、それは最低でも数十億円以上を動かす機関投資家や大物個人投資家のハナシであって、1億円以下の弱小個人投資家には関係の無いハナシです。目標を高く持てば数年程度の期間で指数に負けているようでは話になりません。

タネ銭の少ない弱小個人投資家が1年で倍とかのパフォーマンスを達成しただけでは全然偉いことはありません。いや、偉いのは偉いかもしれませんが、その時はいずれ次の段階、マネーマネジメントをいかに身に着けるかというところへ進まなくてはならないからです。



投資は本来は論理だけ、マネーマネジメントだけである程度勝てるものです。
ある程度経験を積んだ投資家は皆同じ事を言っています。

ところがマネーマネジメントだけでは、理屈通りにしか資産を殖やせません。大金を運用する資産家や機関投資家にとってはこの理屈通りに殖やせるという事がもっとも重要なのですが、弱小個人投資家が理屈通りに殖やせても知れています。

マネーマネジメントは超重要なのですが、当たり前の事ばっかり言っている人は当たり前の結果しか出せません。
このギリギリの所を攻めて平気で長期間生き残っている人の言う事は傾聴する価値があります。

この本は古典的名著とはいえ想定読者が最低でも株式投資歴5年以上とハードルは高いです。
しかし個人投資家が大きく勝つなら何らかの「牙」が必要であり、草食ではダメなのです。牙を研ぐように知識と経験を蓄積するべきでしょう。

現在でも景気循環などについて語っている経済記事などは大抵この本が元ネタだと思います。
復刊されているのに最近気が付いたので紹介してみました。


相場サイクルの見分け方< 新装版> ―銘柄選択と売買のタイミング


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  • 金(カネ)は命より重い?

    重いテーマですが考えてみたいと思います。

    ざわ・・・ざわ・・・


    金は命より重い
    ↑利根川さんの名言です。

     

    金はな・・・・・

    命より重いんだっ・・・・・・!

    世間の大人どもが本当のことを言わないならオレが言ってやるっ・・・・・・・・!

    金は命より重い・・・・!

    そこの認識をごまかす輩は生涯地を這う・・・・・・!!

    賭博黙示録カイジ6巻より引用

    前フリとして、普通は金(カネ)「より」命が重いというのが共通認識だと思われます。有名なのは、

    超法規的措置

    日本政府は10月1日に福田赳夫内閣総理大臣(当時)が「一人の生命は地球より重い」と述べて、身代金600万ドルの支払いおよび、超法規的措置として獄中メンバーなどの引き渡しを決断。

    1977年ダッカ日航機ハイジャック事件‐Wikipedia

    人の命は金(カネ)より法律より大事だと判断した例。

    現代だともっとドライに考える人が増えて、自己責任論とかありますけど……基本的にはカネより命が重いと考える人が大半ではないでしょうか?

    賭博黙示録 カイジ 6

    該当シーンは賭博黙示録カイジ6巻
 
  • 本当は違う利根川さんの本音

    利根川さんは本気でカネが命より重いとは考えていないと思います。本当は、

    「多くの人にとって、関わりのない他人の命はカネより軽い。」あるいは、

    「他人の命よりカネの方が重く扱われても仕方がない」

    と考えていると思われます。

    だってこのセリフの後にこう言ってます。

    世間というものはおまえらの命・・・・・・

    人生のことなどまるで知ったことじゃない・・・・・・・・

    興味があるのはおまえらの金・・・・・・・・

    おまえらからいくら搾り取れるか・・・・・・・・・・

    それだけだ・・・・・・・・!

    賭博黙示録カイジ7巻より引用

    うーん、リアリスト。

    賭博黙示録 カイジ 7

    該当シーンは賭博黙示録カイジ7巻
 
  • 1000万円、2000万円という金額の重みとサラリーマン人生の軽さ

     
  • 毎日律儀に定時に会社に通い残業をし

    ひどいスケジュールの出張もこなし・・・・

    時機が来れば単身赴任・・・・

    夏休みは数日・・・・・・

    そんな生活を10年余続けて気が付けばもう若くない30台半ば・・・・40・・・・・・

    そういう年になってやっと蓄えられる預金高が・・・・・・

    1千・・・・2千万という金なんだ・・・・

    賭博黙示録カイジ7巻より引用

    利根川さんのような煽動家の言うことに素直にうなずいてはダメなんですけど、煽動、煽りというのは一面の真実を含んでいるから効き目があるんですよね。

    物事には2面性があるから、説得力があっても断言されると反論したくなります。それが煽動家の思うツボ。

    なるほど、1000万円、2000万円というおカネは重いです。

    でも俺の人生って金額にするとそんなもんなの?とサラリーマンなら誰でも思うはず。

    [まとめ買い] 賭博黙示録カイジ

     
 
  • 金(カネ)より命が重いからこそ金(カネ)が必要

     
  • 漫画家で、「カイジ」の福本伸行と、「ナニワ金融道」の青木雄二ほどカネカネ言っている漫画家も居ないと思います。この二人には共通点があって、「画がヘタなのに漫画家」という事と、おそらく前半生でお金に苦労している、屈辱感を味わっている、という事です。

    お金に苦労した経験のある人が、お金について語っているのは非常に興味深く傾聴する価値があります。

    またそのスタンスも対照的です。

    福本信行は資本主義に対して肯定的です。

    画がヘタ、という漫画家としては持たざる者というコンプレックスからかどうか知りませんが、そこからスタートして開き直って成り上がってやろうという気概を感じます。

    そこで「金は命より重い」という名言(暴言?)が飛び出すわけです。

    対して青木雄二は資本主義には否定的です。青木雄二は共産主義者なので資本主義を共産主義の一段前の段階として下に見ています。

    というか、人生経験的に資本家の搾取に対して恨みが積もっています。

    資本家の搾取に対する恨みつらみが「ナニワ金融道」を描かせたといってもいいでしょう。

    これは漫画家引退後は(講演の聴衆が期待する)おカネの稼ぎ方やマチ金の裏話的な話の需要に応える事が少なく、需要があるとも思えない、いまどき共産党でもやらないような教条的な唯物論の講演を繰り返していた事からも明白です。

    どちらに共感するかと言えば私は福本信行の方で、これは時代的なものもあると思いますが、持たざる者(普通のサラリーマンもつとまらない落ちこぼれ)が自由を得るにはリスクを取るしかない、という主張には賛同します。

    ガチンコ勝負の土俵に上がる勇気を持て。資本主義社会ではその道が開けています。

    「金(カネ)は命より重い」とは、言い換えると命が重いからこそカネが必要、カネを軽視する者は命(自由)を軽視しているということですね。

    考えてみたらこれは唯物論で、青木雄二の主張と一緒ですね。お金について掘り下げて考えると唯物論に行き着くのでしょうか。

    普通のサラーマンは長年にわたる努力を続けて、それでも充分に報われるとは限らないのです。

    また実力も実績も無く、リスクを取る気も無いのに批判や言い訳ばかりする者を罵倒する利根川さんのキャラクターにスカッとする読者も多いと思います。

    あとは鉄骨を渡らざるを得ない所まで追い込まれても、ヤケにはなるな、勝算が薄くても勝つための最低限のロジック(論理)は構築しろという福本イズムが好きですね。最後まで必死になれない者に生き残りは無いのです。

    発達した資本主義社会に暮らす以上、利根川理論から逃れるとすると、お金の要らない生活を選ぶしかないですね。それこそ小屋暮らしとか…

    中間管理録トネガワ(1) (ヤングマガジンコミックス)

    関連記事:カイジの地下通貨ペリカについて真面目に考察しておカネについて考えた
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ナニワ金融道の青木雄二が詐欺にあった話

  1. このマンガがすごい!comics 青木雄二傑作短編集 50億円の約束手形


    1997年に代表作の「ナニワ金融道」が1000万部を突破し、「一生暮らせるだけの金は稼いだ、残りの人生は遊んで暮らす」と宣言して早期リタイア生活に入った青木雄二氏。



    講演や執筆活動をこなしながらも悠悠自適の早期リタイア生活をおくっていると思っていたのですが、どうも当時裏側では大きなトラブルが起こっていたようです。



    不動産関連の詐欺(よりによって青木氏の得意分野です)に合い1億7千万円も騙し取られています。奥さんが伝記漫画の取材で語っているので、詳細を知ることができます。



    新ナニワ金融道青木雄二物語 1 (SPA COMICS)




  2. 「ナニワ金融道」で、さんざん騙す側や騙される側の心理を描いてきた人が、まさか詐欺に合うとは思わないのでインパクトがある話です。まさに事実は小説よりも奇なりです。



    不動産事業で失敗して追い詰められた男が詐欺師になり、青木雄二をターゲットにする顛末が語られるわけですが、いったん詐欺師に狙われたらどんな人でも騙される可能性があるという訳ですね。



    詐欺には特殊詐欺(オレオレ詐欺)のような数打ちゃ当たる式の低クォリティのものもあれば、狙いすまして何重にも心理的トラップを仕掛けた高等なものもあります。

    完璧に決まった詐欺は芸術性すら感じさせるものもあります。



    この件で面白い現象は、詐欺にあった年から青木雄二が猛烈な勢いで本を出していることです。



    伝記漫画の中では「執筆意欲を掻きたてられた」と描かれていますが、これどうみても騙された「元」を取ろうとしてますね(笑)

    この詐欺師をモデルにした話も書きました。

    当時の読者はそんな事知らないんですけど……



    この伝記漫画はファンにとってマストアイテムですね。

    実際に詐欺に合った人が「騙されるなよ」と語っているので説得力もあろうというものです。



    新ナニワ金融道青木雄二物語2 (SPA COMICS)




  3. 奥さんによれば青木雄二は「サービス精神が旺盛」で、プライベートなことまでつねづね語ってしまっているので悪い人間に標的にされてしまったようです。

    考えてみれば少なく見積もっても個人資産が5億円を超える「超富裕層」が、個人情報を知られているというのは怖い話です。



    この話から分かる事は、本気で騙しにかかっている詐欺師から逃れるのは難しい、と言う事と、詐欺師に目をつけられる事の怖さです。



    早期リタイアした人は、まとまった金融資産を持っています。そしてその運用先を常に捜しています。



    早期リタイアするような人は一般人より金融リテラシーが高いと思われますが、定年退職した老人とはまた違った意味で騙される可能性があります。



    目立たないのが一番、そういった意味ではこのブログもリスクはあります。

    詐欺師に狙われないまでも、悪意を持った人に知られる恐れはありますね。

    ブログで個人を特定されるような事は書かない方が良いでしょう。



    青木雄二物語3 (SPA COMICS)



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最近過激とみなされる記事を書いているので、いろいろと批判が多いようです。かなり良いことを書いている自信はあるのですが、現実はほとんど同意をもらえませんw

過去の記事:超早期リタイアなら全力リスク運用が基本
過去の記事:資産10倍を狙って達成するポートフォリオの組み方
過去の記事:どうせ個別株をやるなら10倍以上を目指そう


どうも言いたい事が伝わらないなあと思うのですが、考えてみたら当然で色々と前提が特殊すぎて私の文章構成力では所々意味不明になるのも仕方がないようです。わかる人にだけわかればいい、というのも傲慢な態度だと思うので安直な方法を取るとすると、わかりやすいのは人の著作からの引用ですかね。

というわけで私の好きな「お金持ちの教科書」から引用します。

お金持ちの教科書


この本のいいところは、教科書的な投資本ではまずスルーするようなぶっちゃけた話が載っている事です。実際私も自分の身をかえりみて、「そうだよなあ」という話が多いです。

投資で成功した人が語りたがらないこと

(前略)ライブドア株は一時期、分割を考慮すると数百倍に値上がりしていたので、うまくこのタイミングで投資できた人はボロ儲けであった。だが、人からコツを聞かれたり、ノウハウを本に書いたりするにあたって、「資産の多くはライブドア株だけで稼ぎました」とは言いにくい。


数百倍になったライブドア株は極端な例ですが、そこまでいかなくても新興株の集中投資やソフトバンク(9984)のような流動性の高い大型株を全力で何回も回転したり、信用取引でレバレッジを掛けたり、そういう危険な取引も一般的には褒められたものでは無く、人には言いにくいし本にも書けないでしょう。

筆者はそれほど株で稼いだと言える部類ではないが、それでも株で築いた資産のうち、半分くらいは特定銘柄(筆者の場合は中国のIT株、ネット株)への投資で得たものだ。これが正直なところであり、勝ち組と言われる投資家も皆、似たり寄ったりなはずである。


たぶん、この著者の体験を人に話したり本に書いたりしたら帰ってくる反応は、「中国株?IT株?ギャンブラーだね」という嫉妬まじり?のものでしかないでしょう。実際運の要素が大きいですし。そういう人に限ってわけのわからん金融商品を買っていたりするものですが…ちょっと話がそれましたが、だから通常株で大きく成功した人というのはあまり詳しい内容を語りたがりません。株式投資の経験が無く偏見を持っている人が大半ですしね。

 

多くの人が気づいていると思うが、比較的まじめな投資本にあるような、企業の長期的な成長にかけるタイプの投資で大きな財をなした人はほとんどいない。(中略)結局のところ、かなり高いリスクを取った人のなかで、比較的運のよかった人が、特別にパフォーマンスの高い銘柄で一気に資産を膨らませる。その後はある程度リスクを押さえて、安全に運用することで目減りを防ぐ。このような投資パターンの人が、株式投資で財をなした人ということになるだろう。


私もこのパターンです。比較的運のよかった人、というのも正にその通りですね。投資経験の豊富な人はいつまでも幸運が続かない事は痛い程分かっているはずなので、必然的にこういう経過をたどると思います。

だから事の善悪は別として、若くして大金を得て早期リタイアするような人にはこういう人が多いですよって事です。そんなやり方は邪道だ!と言われても、はいそうですね、としか言えません。実際の所はこういうケースが多く、もちろんその裏で数々の個人投資家の屍の山が築かれている事と思いますが……

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